銀→青

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「なるほど……昔から自分なりの方法を見つけておけばその点だけをまずは強化し、ある程度力がつけば次は弱点部分を補強出来る、ということか」


いつか授業で使うのだろう。必死にパソコンに打ち込んでいた。


しかし、納得する雪男とは反対に、燐は何だか不満そうだ。


「な、なぁ……翼」


『はい』


燐は不満そうな顔から言いにくそうな顔に変われば、とぎれとぎれに言葉を紡ぐ。


「さっき俺にやろうとしたあの攻撃……あれも師匠から教わったのか?」


『さっき? ……あ』



”『試してみますか?』”



翼は、瞬時に記憶をフラッシュバックさせる。そうすれば、男の弱みに付け込もうとしていた自分の姿が思い出された。


『あ、あの時はすみませんでした……必死だったもので……』


立ったまま深々と詫びれば、あの技の解体新書を開く。


『あれは、”万事屋銀ちゃん”というお店の主である坂田さんから学んだものです』


「さ、坂田さん? 強いおじいちゃんか?」


燐の素朴な疑問に、翼は思わず笑った。

 
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