銀→青
□07
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時は少し遡る。
アマイモンが翼の所へ来る少し前、知っての通り翼はうなされていた。
『……の……ぉ……が』
この時翼は、今となっては懐かしい夢を見ていたのだった。
――――――
『副長、局長との話は終わったのですか?』
翼はガラリと土方の部屋を開ける。
先程土方に、「近藤さんと話をしてくる。翼は自分の部屋にいろ」と言われてから僅か数分。
翼は土方が部屋に戻って来た気配がしたので、開け放たれたままの部屋を覗く。
近藤の部屋からは「トシーー!?」と叫び声が聞こえているが、翼はいつものことだろうと思い無視をしていた。
しかし、それがいけなかった。
「しまったあー!! アニメを録画するのを忘れていたー!!」
『……』
注意をしておけば、上司である土方のこんな情けない姿を見なくて済んだものを。
「あぁ〜」等悔やみ声を上げながらも、テレビに文字通りかじりつく土方。
その様子を失念を持って見ていれば、いつものように瞳孔の開いた土方と目が合った。