銀→青
□05
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しかし、「好きな物を選べ」と言っても微動だにしない翼。
メフィストは不思議に思い、翼の顔を覗いた。
「もしかして、普段着も洋服だったりします? だったら……」
しかし、翼を見れば、動かない理由が何となくだが分かった。
『……普、段着は、着流しなので……和服です……。
あの……』
「はい」
翼はメフィストを見上げる。
背の高い彼を見上げるには首が大分悲鳴をあげたが、そんなことを気にしないくらいに翼はメフィストを見た。
『ほ、本当に、この中からですか……!?』
そう言う翼の頬は蒸気し、言葉もどこか興奮しているようだった。
メフィストは内心「やっぱりな」と思いながらも返事をする。
「はい☆ この中から好きなものを選んでくれて構いませんよ!」
翼は、また、笑顔になった。