銀→青

□04
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今はメフィストがその場の悪魔を鎮めているが、メフィストがいなくなればそれもどうなるか分からない。



ということは、窓からなんなり翼一人を逃がせたとしても、その後翼一人で理事長室に行くことは出来ない。


よって、この選択肢は消える。


となれば、残る選択肢はただ一つ。


「行きましょうか☆」


メフィストと一緒に理事長室に行くことだ。


「でもフェレス卿、外には塾生がいますよ? 翼さんの姿が見られてしまいます」


心配する雪男を余所に、メフィストはポケットをゴソゴソしたかと思うと、”あるもの”を取り出す。


「大丈夫です☆ ”鍵”を使いますから」


恐らくそれは理事長室に通じるのだろう。


メフィストは翼の手を引けば、教室内の隠し扉の鍵穴に鍵を差し込んだ。


「さぁ、ドウゾ☆」



促され、先に中へ入ろうとする翼。しかし、一歩進めたところで翼は歩みを止めた。


「「?」」



その行為を不思議に思った燐と雪男は、何も言わないまま翼を見る。


すると、翼は右だけ長い髪を揺らして後ろを振り返った。


 
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