*読み物*死神長編*

□あなたと2人なら
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「えっ?」




『もう楽になりたい…』






「わかった。今から言うことは誰にも話してはいけないよ?それでも聞くかい?」




『うん。惣右介と一緒に居れるなら。』





「わかった。では最初から話そう。」




『うん。』





「死神の嘘化は知っているね…」



『うん。』



「死神の虚化、虚の死神化相反する二つの存在の境界を取り払うことでその存在は更なる高みへと上り詰める。僕自身は特に虚の死神化に着目し幾つかの死神に近い存在の虚を送り出すことに成功した。自らの霊圧を消すことのできる虚、触れるだけで斬魄刀を消すことができ、死神と融合する能力を持つ虚。だがどれも新たな存在と呼ぶには程遠い屑(くず)ばかり…僕以外の者も皆無知と倫理に妨げられて結局その方法を見つけられる者は誰一人として居なかった。それを造りだしたのが浦原喜助なんだ。彼が造りだしたのは瞬時に虚と死神の境界線を取り払うことができるソウル・ソサイティーの常識を超えた物質だった物質の名は『崩玉』危険な物質だ。彼もそう感じたんだろう『崩玉』の破壊を試みた。だが彼は結局自らが造ったその『崩玉』を破壊する術を見つけることができなかった。」





『じゃぁその崩玉は今どこにあるの?』



「それは───」
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