遙かなる現代ver.

□天真君の相方観察記(衣食住編)
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天真君の相方観察記 1
(衣食住編) 



バリバリの現役武士だった相方の頼久が、俺たちの世界に住みついて‥‥はや1ヶ月。
あかねと両思いになって時空を越え、こっちにやってきたはいいが‥‥あっちとまったく違うこの世界に慣れるために、必死に頑張った1ヶ月だった。

ま‥‥よりにもよって八葉のなかで、一二を争うほど頭の固そうな男があかねに選ばれたものだから、はなから大変なのはだいたい予想はついたけど。

で‥‥俺は詩紋に勧められて現代人源頼久の観察記なるものを書くことした。
詩紋自身があっちの世界にいる時にいろいろ書き綴っていたからだと思うが‥‥正直俺はそういうのは面倒くさいし苦手な方だ。
だが‥‥

「はぁ?何でそんなの書かなきゃならないんだよ!」
「だって!頼久さんが異世界からきた人だって知ってるの‥‥僕たちだけなんだよ!?」
「じゃ、お前が書けよ。」
「これは天真先輩の仕事だよ。地位のある者や役目ある者が書き残しておく事は当然の事だし。」
「なんじゃそりゃ?俺は地位とか役目なんてもんねえんだけど?まったく勘弁してくれよな。」
「何言ってるの?天真先輩と頼久さんは青龍コンビじゃない?それに‥‥。」
「ん?」
「真の友でしょ?」
「ぐはっ!!」

頼久があっちの世界で口にした‥‥こっちが恥ずかしくなるような台詞を毎回繰り返すなって!!
詩紋は俺がどうもこの言葉に太刀打ちできないのが面白いらしい。

仕方がない。
確かに異世界の人間なんてそうお目にかかることはないだろう。
この一ヶ月頼久は俺の家に居候していたから、俺は山ほどネタになるエピソードを知っている。

よし‥‥やってやろうじゃん。

ということで‥‥
山ほどあるネタの中からテーマを決めて少しずつ書き綴ることにした。
今回のテーマは衣食住に絞ってみたらいいかと思う。
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