長編

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「サソリ……」


「なんだ」


部屋に戻ってもサソリは私が部屋を出て行く前と全く変わっていなかった。


「私、任務につくことになったんだ」


「は!?」


サソリは作業を止めてドアの前に立つ名無しさんの方を向く。


「どういうことだ」


「木の葉くずしがあって三代目火影が大蛇丸に殺されて……今がスパイ活動をするチャンスなんだって」


「大蛇丸だと?」


「そう。サソリとツーマンセルを組んでた大蛇丸」


「……私は」


本当は行きたくない

木の葉でスパイなんてしたくないよ


「少しでもサソリの役に立てるように頑張るね」


「……ちっ」


「詳しいことは後で話すってリーダーが言ってたから私が話したことは内緒ね。怪しまれちゃうし」


サソリは名無しさんの素性を他のメンバーに話していない。
もちろん怪しまれるからでもあるが名無しさんの希望でもあったからだ。


「じゃあ、リビングに行こうか」



サソリは名無しさんと無言でリビングに向かった。
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