長編

□8
2ページ/8ページ

朝食を食べた後、名無しさんはベッドに寝転がっていた。


「退屈!」


「うるせぇぞ」


名無しさんの叫びに冷たく言葉を返すサソリ。


「……そうだっ!」


何かひらめいた名無しさんはサソリのそばに行った。


「ねぇねぇサソリ。何かお手伝いとかない?」


「ねぇな」


名無しさんの考えはサソリにバッサリと切られた。


「うっ。そうだ!肩こってない?私が……」


「こらねぇな」


「……ですよね」


名無しさんはまたベッドに寝転がる。


「サソリー。何かお喋りしませんか?」


「……今忙しい」


「……」






「というわけ!」


「あー、旦那はあまり気を使わないからな。うん」


「だよね!もうちょっと優しさを持ってくれてもいいよね!」


「うんうん」


「……それに」


俯く名無しさん。


「それに?」


「何もしてないってことは私ここにいるための条件果たせてない」


「条件?」


「よく働くことと絶対服従」


「なんだいそりゃ」


「……何をしたらサソリは喜ぶだろう」


「喜ぶ……?うん」


デイダラはサソリが笑顔で喜ぶ姿を想像して身震いした。


「……気持ち悪いぞ。うん」


「確かに似合わんな」


「……え?」


すると突然後ろから声がした。


「クソリーダーっ!勝手に人の部屋に入ってくるんじゃねぇぞ!」


「お前が名無しさんか」


オレンジの髪をした男はデイダラを無視して名無しさんの前に立つ。


「……ペインだね」


「ほぉ。情報通だというのは本当らしいな」


「どうも」


……なんだか威圧感。

確かに暁のリーダーだけある。


「では情報通なお前に任務をやろう」


「え?」
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ