長編
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「鬼鮫とイタチだっ!」
さっきまで元気のなかった名無しさんだったが鬼鮫とイタチの姿を確認した瞬間、飛び上がる勢いではしゃぎだした。
「うわーっ!鬼鮫って本当に青いんだ!凄いっ!それにイタチだっ!生イタチ!カッコいいー」
「失礼な方ですね……。どなたですか?」
鬼鮫は自分に対する評価に少しショックを受けながらデイダラに聞いた。
「名無しさんだ。詳しくは知らないぞ。うん」
「どういうことですか?」
デイダラの答えに少し不審そうな顔で名無しさんを見つめる。
「サソリの旦那が連れてきたんだぞ」
デイダラの言葉に鬼鮫は意外そうな視線をサソリに向ける。
「勝手にベラベラ話してんじゃねぇよ。……おい、下僕行くぞ。」
サソリはデイダラを睨みつけてスタスタと歩き出す。
「え、ちょっと……」
まだ心の準備できてないんですけどっ!
半泣きになりながら名無しさんはサソリの後を小走りでついて行った。