長編
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少し歩くと建物が見えた。どうやらここがアジトらしい。
「……着いちゃった」
名無しさんはこれから起こることを想像して、うなだれた。
アジトは結構普通の家のようだったがリビングに入ると普通ではないものもいくつかあった。
「ひっ!」
名無しさんはソファーの近くを見て小さく悲鳴を上げた。
「サソリっ!あれは……」
「ちっ……。まだこんなとこにいたのかよ」
「旦那っ!しびれ薬なんて酷いぞっ!うん」
サソリが舌打ちをすると、ソファーの近くに倒れていたデイダラが起き上がった。
「持続時間が短いか。改良する必要があるな……」
「旦那っ!……ん?名無しさん?」
デイダラの言葉に反応した名無しさんは小さく会釈した。
「名無しさん生きてたのか!絶対死んでると思ったぞ。うん」
……今、凄く怖いこと言われた気がした。
名無しさんはこれからデイダラの言葉通りになるかもしれないと恐怖した。
「デイダラ……。他の奴らはどこだ?」
「ん?任務らしいぞ。もうすぐ帰るはず」
するとドアが開く音がした。
そしてリビングに2人の男が入ってきた。
「只今戻りました」