長編
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「うわーっ!綺麗ーっ!」
大きくて綺麗な湖に感激する名無しさん。
「なんだかここに来てから綺麗なものばっかりだなー」
名無しさんの呟きにデイダラは疑問を寄せる。
「ん?そういえば名無しさんはどこから来たんだ?」
「えっと。遠くからっ!」
説明が面倒になった名無しさんは曖昧に答えを濁した。
「そうか……?まぁ、とにかくだいたいの物は揃ってるから平気だろ」
「ありがとう。デイダラ」
想像以上にいたずらっ子で少しお馬鹿だったデイダラに名無しさんは心から感謝した。
「おう。おいらはサソリの旦那の悔しそうな顔を見てくるぜ。うん」
デイダラは嬉しそうににやついている。
……デイダラ。
八つ当たりにあの薬をかけられないようにね。
名無しさんは小さく祈りながらデイダラを見送った。
小屋に入るとベッドにキッチン。そして外にはトイレ……など。
本当に最低限の物だけあるようだ。
「……まっ。いっか」
考えても仕方がないし寝よっと。
名無しさんは裸足になり勢いよくベッドに転がった。
そしてゆっくりと目を閉じた。