長編
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アジトから出ると外ではすでにイタチが待っていた。
「……待った?」
「いや……」
「そっか……」
……こっちも話しにくいっ!
「行くぞ」
イタチはさっさと歩きだす。
名無しさんはあわてて追いかけた。
「……」
ひたすら無言……
「ごめんねイタチ。付き合わせちゃって」
「気にしてはいない」
「……じゃあ、木の葉に行くのが嫌だった?」
イタチは立ち止まり、驚いた顔で名無しさんを見つめた。
「えっと……一応言っておくと今日は確かサスケはカカシ先生と修行中だから会わないと思う……」
「何を……」
「木の葉に着いたら団子屋にでも行く?イタチの好きな」
「お前は……」
名無しさんはイタチの反応にケタケタと笑いながら答える。
「私は情報屋でーす」
……未来は変えられなくても今のイタチの悩む気持ちを取り除いてあげるくらいならできるよね。
「行こっ!私木の葉初めてなんだよね」
さーて
ナルトでも見に行こうかな
一人でにやついている名無しさんをイタチは不審なものでも見るような顔で見ていた。