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□難攻不落
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※この先女体表現があります※







「な、なんとっ!」

白煙の向こうより現れたのは、見慣れたはずの忍のはずだったが、いつもと様子が異なる。

「驚いた?」

橙色の美しい髪は背中まで伸び、いつもの忍装束から朱色に色とりどりの刺繍が施された着物へと代わっていた。

「さ、すけ…なのか?」

「ああ、正真正銘本物の俺様だよ。」

何時もは端正で涼やかな印象の顔が、少しだけ丸みを帯び柔らかく、髪と同じ橙色の睫はバサバサと音を立てそうな程豊かで、目尻に影を落とす。

「旦那には黙ってたんだけど、俺様本当は……。」

紅をさしてもいないのに血色良く艶やかな唇が開くと、幸村は今までに感じた事の無い甘い痺れが躯中を駆け巡った。

呆然とし、その場で固まってしまった幸村の左手首を掴むと、佐助は自分の胸元へと導いた。

何時もなら防具に覆われ、硬く平らなはずの胸元は、羽二重餅のように柔らかな感触がした。


「女……なんだ。」


本来なら破廉恥だと叫び、その場から立ち去りたいのに、幸村は意志に反して一歩たりとも動けずにいる。

「驚いた…よね?」

「あ、あ、っ……うっ、」

言葉にならない声ばかりを漏らし、首筋まで真っ赤にした幸村は、胸元に導かれていた左手を少しだけ動かし、
柔らかな物体を鷲掴む。

「やっ!…痛いよ旦那っ。」

「す、すまぬっ!」

佐助の声に慌てて退けようとした手は、佐助の白く柔らかな掌で包まれ押さえ込まれる。

「もっと……優しく触って、ね?」

佐助が何故おなごなのか?この掌に伝わる感触で疼く下肢は何なのか?

聞きたい事だらけなはずの幸村は、佐助に促されるままに胸元を優しく弄っていた。


「んっ…、く…っ」

鷲掴みしてしまった時の苦痛に満ちた表情と違い、佐助の白い頬は桃色に染まり、唇は甘い喘ぎが微かに漏れている。

「い、痛くはないのか?」

「うん、…旦那の手…暖かくて、
気持ち、い…よ。」

やわやわと着物越しに揉みしだいていたせいで、襟元が着崩れ豊かな谷間が幸村の視界に飛び込むと、ようやく我に返り、バッと勢い良く手を離して部屋の隅まで後ずさる。

「うおぉぉぉおおっ!」

「ちょっ、旦那どうしたのさ?」

「お、俺は今、な、何を触ったのだ?」

「やだなぁ、俺様の口から言わせる気?」

壁にぶつかり後退りできなくなった幸村の元へ四つん這いでにじり寄る。

そうすれば自ずと佐助の開いた襟元より豊満な谷間を揺らしながら近付くと、幸村は逃げ出そうにも背後は壁でこれ以上逃げられない。

「つーかまえた!」

行き場をなくしてばたつかせていた幸村の両手を再度掴むと、吐息が触れる距離まで顔を近付ける。


「真田の旦那…」

「な、なんだっ?」

「俺様のお願い、聞いてくれないかな?」

幸村は心臓が破裂してしまうのではないかと思う程、躯中がバクバクと脈打っていた。
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