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□難攻不落
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「だ、だめ…だっ、てぇ…っ!」
ピチャピチャと獣が漸くありつけた獲物を美味そうに舐るような音と、佐助の弱々しい声が閨に響く。
「そんなとこ…汚いんだからっ…も、止めてよっ」
四つん這いに身体を伏せられた佐助は、臀部を左右に押し広げられ、後孔を幸村の舌で舐られていた。
最初は表面を舌の全面で撫でるように舐めていたが、思いがけぬ刺激で呼吸に合わせて少しずつパクパクと口を開き始めた後孔へ舌先を滑らせてきた。
「や、あ、だ、だめ、だ、めぇ…っ、んんっ!」
どうにか力ずくで逃れようと試みるが、相手は紅蓮の鬼と名高い猛将。
掴んだ臀部を逃がすまいと莫迦力で押さえ込まれては、成す術がない。
否、佐助程の優秀な忍なら縄抜けの要領でいくらでも抜け出せるのだが、何時ものように力が入らずにいた。
「ね、だんな…汚いから…やめてよぉ…」
遂には泣きそうな声で懇願し始めた佐助に、漸く舌を離す。
「佐助に汚い所などないと申しておるだろうが。」
「だっ…て…、旦那は…こんな事しなくて…いいんだよ。」
「しかし、よく濡らさねば…そ、その…精を注げぬのだろ?」
「だからぁ…挿るように俺が用意してくるって言ったでしょ?」
舌での愛撫からは解放されたが、代わりに濡れぼそる後孔を幸村の親指が指圧のようにぐにぐにと押し付けられる。
「それはそうなんだろうが……どうにも舐ってみたくなってな。」
「も、大丈夫だから…後は俺に任せてよ。」
「しかし、まだ親指の先すらきついこの孔では…無理であろう?」
幸村の声が下に向かったので、振り返り幸村の下げた視線の先に目をやると、先走りを亀頭からダラダラと溢れさせ、痛々しい程に張りつめた雄々しい陰茎があった。
「俺様、優秀だから大丈夫だって。」
「しかし…ふわっ!」
腰を揺らして臀部でいきり勃つ幸村の陰茎に触れ刺激してみれば、今にも弾けてしまいそうで幸村は痛みすら感じる程切羽詰まっていた。
「ほら、早く出したいだろ?」
「こら…余り、煽るでないぞっ…」
幸村の唾液で濡れて淫猥な桃色の後孔を晒し、弾力のある尻たぶが誘うように押し付けられては、幸村も我慢の限界になってしまう。
「煽ってんだから…早く来てよ。」
「わ、わかった。こうか?」
腹にくっつきそうにそそり勃つ陰茎を自らの手で掴み、後孔にあてがうとゆっくりと胎内へと推し進めようとする。
「んっ……うぅっ!!」
「………えっ?」
一気に突っ込まれて切れてしまうのを覚悟し、身構えていた佐助の後孔にドクドクと熱い飛沫がかかる感触が伝わる。
「だ…旦那?」
「す……すまぬっ、」
まだ身体を震わせながら吐き出された残滓が後孔から蟻の戸渡りを伝う。
「ちょうどいいや…これ、使うね?」
「なっ!」
再び屹立するまでの間にと、佐助はそろそろと己の手を伸ばして指を白濁の滑りを借りて胎内へと挿入する。
「ん、ふ…ぁ…こ、れなら…拡げられ…そっ…」
先程よりスムーズに抜き差し出来るようになった人差し指を根元まで収め、ギリギリまで引き抜いた後更に指を増やす。
「おぉ…、もう二本も咥えこんでおるぞ?」
「ん……も、ちょい…っ、ん」
狭いままでは幸村にも痛い思いをさせてしまうからと、羞恥心もかなぐり捨てて中を解していると、ゴツゴツと節くれだった指が割り込んでくる。
「あ、だん…な?」
「俺も…手伝うぞ。」
「ん……旦那ぁ…ゆび…っ」
「痛くはないか?」
「だいじょうぶ……んんっ!」
幸村の指が在る一点を引っ掻いた時、今まで感じた事のない感覚が佐助の身体中を駆け抜ける。
「どうした、痛いのか?」
「ちが…其処…なんか、へん…っ!!」
腰が抜けそうな甘い痺れに、佐助の身体が小刻みに震える。
この気持ちの良い処を幸村の熱く太い剛直で擦られたら……
「ね、だんなぁ…其処…もっと…ぉ」
「ああ……だが、此方で擦っても良いか?」
すっかり硬さを取り戻した幸村の陰茎が、順番待ちをするように胎内に挿れられた指の脇から擦りつけられる。
「もう…いいから…ね?」
ゆるゆると己と幸村の指を一緒に引き抜くと、後孔はくぱっと口を開いて幸村を待ちかまえている。
「うむ……で、では、参るぞっ!」
次に訪れるであろう衝撃に向け、佐助は緊張と不安と、ほんの少しの期待を入り交ぜながら、フッと身体の力を抜いて受け入れ体勢に入った。