暁学園物語

□テスト
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「んおぉ」


久しぶり出た授業は退屈なものだった
退屈だから今までサボタージュしていたのだが、単元やばいので学期末ということで今英語Vの授業に出ている
担当は糞ペイン、アイツ兄弟が他に5人居るから1人休んでも変わりに兄弟の誰かが授業を受け持ちやがるから自習をやったことがない
そのせいで単元が1番危ない教科なのだ


「飛段、次お前がココを読め」


暇で暇で仕方なかった為空を窓越しに眺め、雲の1つがウサギに見えたためちょっと嬉しくなって変な声をあげてしまい
それに目を付けられ、ギロリとペインに睨まれ且つ今やってるのであろうところを読めとご氏名されてしまった


何処をやっているのか、どのページかもわからない・・・ので、後ろを見ているデイダラと俺の後ろの後ろのサソリにジェスチャーで何ページかを聞く
デイダラも聞いていなかったらしくあやふやに何かジェスチャーを返そうとして諦め、サソリを指差し前を向いてしまう
指先を辿りサソリに目を向けると、始めに手で「3」を作り続けて両手で「8」作る


「ご・じゅう・は・ち?」口パクでサソリに聞き返すと首を立てに振り俺はそのまま教科書に目を落しそのページを探す


「・・・え〜と、全部ですかぁ?」
「いや、5行目からだ」
「へ〜」


教科書は異国の言葉でびっちりと埋まっていた、正直めんどくさい・・・

「Globalization thus is a complex set of processes, not a single one. And these operate in a contradictory or oppositional fashion……」


例文の途中かと思えるそこから読み始める
この教科で当てられるのは2・3回あるが、俺が英文を読み始めるとみんな大抵目を丸くする
俺にだって得意不得意がある、英語はどちらかというと得意
テストの点数も悪くない、しかし問題が単位だったため出ているだけ
母親のほうが英国人なのだ、英語くらい出来て当然だろう、ただみんなからしてみれば俺は「体育以外は出来ない」というレッテルを貼られているためこの時の衝撃が大きいのだろう


発音も読みも良し、間違いなどない
英国人なみに話せるこの能力、どんなに頭いい奴でもこうはいかないだろうと俺は自分のこの特技を過信評価している
まぁ普通だろう、自分の特技と自分で言って居る時点でそれは俺にとってかなり高位置にあるものだ


英文を読みながら優越感を抱いて考え事をしているうちに全部読み終わっており、読み終わりと同時に周りから拍手殺到


照れるー


へらへらといつもどうりの笑顔を浮かべ席に座る
それを見届けていたペインが俺が席に座ると同時に口を開いた


「お前は英語俺よりうまいのだから、ちゃんと授業にさえ出ていれば評価が5になるんだぞ」
「はぁ〜、んで出なきゃいけないのさ〜。そんな穴あきまくりの顔なんて見たくね〜っつーの!!」
「確かにな」
「そうだな、うん」
「うわぁ、ペイン今傷ついた」
「よかったね〜」
「よかったね〜」
「よかったね〜」
「いやー!!もう本当になんの嫌がらせなのよもう!!!お前たち!!後で職員室に来なさい!!」
「「「え〜」」」


怒った(?)ペインは授業後他クラスで授業がないのをいいことにブラックリストに載っている3人を職員室に呼び出した




職員室ソファにて
「なんだよ、呼び出しやがって」
「ホントだ・・・俺は休み時間のうちに美術室を整理しようと思っていたのに」
「まったくだ!!うん!!くだらないことだったら爆死させるぞ!!うん!!」
「爆死はやめろ、爆死は;」


それそれ違うことをいいながらもちゃんと職員室に来たことは褒めるべきことだろう
苛苛としたムードを漂わせる3人は前のソファに座っているため「よしよし」が出来ない・・・やったときが俺の最後だが


「呼び出したのは他でもない・・」
「評定の話だろ」


話の最中に言葉で妨害したのはサソリ、まぁ3人とも薄々は気づいていたのだろうからそこらへんははしょらせてもらおう


「お前ら3人・・・いやサソリは違うのだが、点数悪すぎだ!!共通して内申点が酷すぎだ!!」
「そうだな〜」「わかっている」「うざい、うん」
「わかってって直そうとしないのか!?」
「え〜何この熱血教師、うぜ〜」
「だな、だいたい俺達は〜・・・・」
「そうだぜ、うん。」


3人が何故かお互いにしかわからない会話を始め出した
俺はただ疑問符を浮かべるだけで3人が耳打ちで何かを語り合ってるのを見つめていた
が、いっこうに終わりそうにないことを確認し話を切り出す


「とにかく!!だ。お前たち3人にテストを言いわたす」
「「「はぁ〜!?」」」


「ふざけんなバーカ!!」「お前と違って暇じゃないんだぞ」「死ね!!!」「呪われろ!!!」「コイツを全裸にして今度の美術展に出してやろうか」「やめとけって旦那;見る人が失神するって、うん!」「そうだ!!サソリやめろ早まるな!!お前は人々の目を腐らせる気か!?」「・・・確かにな、想像しただけで恐ろしい・・・というかおぞましい」「もっと屈辱的なのないのか?うん?」「個人情報流失」「いらねー、コイツの情報とかいらねー」「いらねー、うん」「ああ、いらねー」


ペインという1教師を罵倒しながら次々と話題を変えつつもはや3人だけの会話になっていた
いまだ「いらねー」をお互いに言い合いながらも口元は緩みまくり
ただ楽しんでやっているだけのようだ


「・・・テスト・・今日の放課後視聴覚室にきてね・・・?」


聞いているかわからないがとりあえず告げておく、テストと聞いた3人が来るとは思えないが一応場所と時刻を言い終えると既に盛り上がり始めおしゃべりをしている3人に背を向け場所を移動した





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