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『こんな恋の始まり』の続きです。
イチャコラしてます。
あれからアマイモンは、雪男の居ない時を狙って頻繁に燐の部屋に来るようになった。
雪男が寮の入口全てに魔よけを張り巡らせているにも関わらず、アマイモンはその度にそれを解除して寮に侵入してくる。
そのへんは、さすがは地の王といったところだろうか。
だがアマイモンは毎回、燐と少し話をしたらすぐに帰ってしまう。
燐は、アマイモンが初めて部屋に来た時の言葉が頭から離れずにいた。
『次は最後まで可愛がってあげます』
さ……最後までって…
やっぱりそういう事なんだよな…?
そういう割にはアイツ、ただ会いに来るだけで何かする訳でもないし…
や、別に期待してる訳じゃないけど!
アイツが入ってこれるように、いつも窓の鍵開けてる自分が嫌になるぜ…!
燐が一人で悶々考えていると、外から窓を叩く音が聞こえた。
「燐、コンバンハ」
一人で悶々考えているときに、張本人がいきなりやって来て燐は驚いて跳びはねた。
「どうしたんですか?顔が赤いですよ」
アマイモンは、靴を手に持って部屋に入ってきた。
やべぇ…今コイツに近づいたら恥ずかしすぎて爆発しちまいそうだ。
意識し始めたらキリがねーけど…。
燐の様子がおかしいのに気付き、アマイモンが近づいてくる。
そして、俯く燐の顔を覗き込む。
「燐…その表情は反則です」
目に涙をうっすらと浮かべて、頬が紅潮している燐。
そんな顔で見られたらアマイモンも黙っちゃいられない。
「あ、忘れてました」
何を?…と、燐が聞く前にアマイモンにお姫様抱っこされ、そのままベッドへと落とされた。
そして、燐の上にアマイモンが覆い被さる。
「ななな何すんだ!?」
「この前言ったでしょう?
今日こそ最後まで可愛がってあげます」
え゙ーーっ!!今から!?
ちょ…、まだ心の準備が……
って、なにすんなり受け入れようとしてんだ俺!?
そもそも俺達、付き合ってるわけでもねーのに…
グルグル考えている燐をよそに、アマイモンは燐のシャツのボタンを手際良く外している。
「ま、待てよ!」
「ん?先に脱ぐの嫌ですか?」
それじゃあボクが先に…、とアマイモンはネクタイを外してシャツを脱いだ。
『意外と筋肉質だな、コイツ…』
程よく筋肉がついたアマイモンの腕や胸を、燐はつい凝視してしまう。
嘘だろ、俺ドキドキしてんのか…?
相手は俺と同じ男で、目の前にあるのだって男の身体だぞ!?
「どこでも触っていいですよ。
ボクの全部が燐のものですから」
燐は恐る恐るアマイモンの胸に手を伸ばした。
アマイモンの胸の鼓動が早いのを感じて、燐は何故だか少し安心した。
夜はまだまだ長い。
【続】
※アマイモン別人やん…!苦笑
次がラストで、おそらくR18になる…かも?