SOUTH
□#12
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「茜、何その厚い辞書みたいな本?」
「これ?見る?」
「うん!」
開けば、
ちょっとめまいが・・・
なんとなく予想はしてたけどさ、ここまでとは・・・ねぇ。
「これ全部キャプテン?」
「うん、全部。」
「そ、そっか!いいんじゃないかな?」
「1枚ほしいでしょ?あげる」
「い、いやそ、その・・・ありがとう」
きらきらした目で押し付けられたら受け取らざるおえないでしょ?
「でも、これ1枚きりじゃないの?」
「家に帰ればストックあるし、ほしいならいつでもどれでも現像するよ?」
「遠慮するよ、1枚で十分」
「そう?他の子は、新しいのが撮れるとすぐもらいに来るのに」
「へぇ〜・・・」
茜の部屋の、
本棚はキャプテンの写真集で埋め尽くされているのかとか、
壁には拡大したキャプテンがいて寝る前にチューをして眠りにつくのだろうかとか、
頭を抱えて妄想を膨らませた攻だった
「キャプテン、愛されてるね」
「熱でもあるのか?」
「お熱なのは、キャプテンにだよ・・・(ファンの子達がな)」