05/14の日記

06:57
生存報告2
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本震だと思っていた最初の揺れは前震だったそうですね。
前回の生存報告などのんびり書いて、実家の二階で休んでいたら16日深夜の巨大な本震がやって来ました。
停電したこともあり、降ってくる恐れのある照明は揺れている最中に手が届く旦那にすぐに取り外してもらい、部屋の隅へ置き、部屋の真ん中で娘を抱き締めた私を守るように旦那が抱き締めてくれました。
あまりに大きく長すぎる揺れに、家が潰れることも考えて一階で休んでいた両親と、隣室の弟も私たちのいた部屋に集めて揺れがおさまるのを待つことに。
本当に長い長い揺れが一旦収まっても、すぐに余震が続いて、いつ揺れが止まるのか…というぐらい立て続けに揺れました。
外からは瓦が落ちる激しい音と、近所の人たちの悲鳴が聞こえます。
部屋の壁が外れて内側に倒れてくるのを見て、私は「車へ逃げるからこれを持っていって!」と手近にあった着替えを積めたボストンバッグと自宅の権利書や保険証書を入れた紙袋を旦那に渡すと、抱き締めていた娘をダッコ紐で抱きなおし、貴重品と娘のオムツやおしりふきを入れたリュックを背負いました。
両親と弟には「車で寝るから、毛布と貴重品だけ持ってすぐに避難!」と指示すると、実家の隣にある父の会社の月極め駐車場に停めていた車へと避難しました。
両親と弟、旦那の車も空いていたスペースへ車を移動していると、近所の方たちも不安そうな表情で家の外へ出てきました。
私たちが駐車場に車を並べて寝るつもりだと伝えると、近所の五件のご家族も停めさせて欲しいとのことで、皆で車中泊をすることに。
こうして、何度も襲う大きな余震に不安を感じながら、前日同様ほとんど眠れずに車で朝を迎えることになりました。
朝、周囲の様子はもちろん、自宅のある南阿蘇村や益城・西原の惨状を知って愕然としたのは言うまでもありません。
そう、私の自宅は南阿蘇村にあります。
前震の翌朝早朝に、土砂崩れが怖いからと避けたトンネルを通るルートはトンネルが崩落。五ヶ所ある橋も四ヶ所が大きく破損。私が通ってきたルートも橋が落ち、南阿蘇村へ戻る二大ルートはどちらも失われることになりました。

あれから1ヶ月。
当初、避難所へ行くことも考えましたが、父は家を離れたがらず、小さな娘を連れての避難所生活も娘への負担や他の避難者のことを考えて断念。
私と娘は四月末までの2週間強を車中泊で過ごしました。
幸い、私の車は軽自動車ながら後部座席がフルフラットになるタイプだったので、本震の翌日からは実家からなんとか持ち出した布団を何枚も敷き詰めて、娘は大の字で、私はその隣で少し小さくなってですが、横になって眠れたので、シートに横になっての車中泊をしている方に比べたら遥かにマシな環境でした。
実家のあたりは停電は本震の4日後ぐらいに解消、断水も一週間ほどで解消したので、オール電化だった実家では都市ガスの家庭に比べたらライフラインの復帰はかなりスムーズだったと言えるかもしれません。
とはいえトイレや調理のために大きなヒビの入った実家に入る時は、大きな余震に備えてヘルメット着用で玄関は開けたまま。
娘をお風呂に入れるのも2日に一度、先に入った私のところへ娘を連れてきてもらって、洗髪して体を洗ったら2分ほど湯船につかり、先に車まで連れていってもらうという方法をとっていました。
5月の初めからはいつまでも車中泊しているのも限界があるので、実家の元の部屋で寝泊まりしています。
倒れてきていた壁は応急処置で押し込んで上からビス止め。
天井から垂れ下がっていた電気のコードと外れてぶら下がっていたエアコン、枠から外れて屋根に落ち、ガラスが割れたサッシは、電気やさんとサッシやさんが大変な中、早めに修理してくださったので元通りに。
ただし、屋根は当分ブルーシートがかけられた状態で、強風でなんどもはがれては家の中で「ジャー!」と音がするほど盛大に雨漏りしています。
父はできれば改修工事だけですませたいと思っているようですが、まずは診断待ちといったところでしょうか。
一応設計事務所勤務だった私の見たところでは、屋根材を軽いものに葺き替えて何ヵ所か補強すればなんとか大丈夫だろうとは思うのですが、確証はないので分かりません。

とにかく、まだまだこんな感じですが一応元気に頑張ってます。
関東に住む妹からの大量の支援はもちろん、支援物資を送ってくれた執筆仲間もいたりして、家族や友人のありがたさを改めて感じています。
サイトにお見舞いコメントをくださったお仲間や読者様のコメントからも沢山力を頂きました!
本当にありがとうございます。

次回の世迷言では、自宅のある南阿蘇村や戻る途中で通る被災地、ボランティアの方たちの活動について少し書きたいと思っています。

がんばるけん、熊本!



☆コメント☆
[みさき] 05-24 15:52 削除
ごんちゃん様、ご無事で本当に何よりでした!熊本の地震はテレビで見守っていました。
被災された方々が1日でも早く平穏な生活がおくれるように願っています。
今の所、募金しかしていないので余りお役に立てていませんが〜これからも何か出来る事が無いか、関心を払っていこうと思います。
暑い日が続きますので、皆さんお身体をご自愛下さい。

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