不死鳥の部屋

□不死鳥伝説ーその鳥がはばたく時ー1章
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夕食前、彼女はサロンに呼び集められた皆に沙織から紹介された

「こちらはエスメラルダさん、兎座の青銅聖闘士です
 仮面は皆さんご存じのように外すことはできませんが
 とても可愛らしい方です…ね?一輝」

そこで沙織が一輝に相槌を求めたので、どっと笑いが広がった

瞬は下をむいて笑いをかみ殺すのに失敗して吹き出していたし

氷河は口の端をあげて一輝を冷やかすような視線でみている

紫龍は思わず笑ってしまった後、気まり悪げに明後日の方向をむいていた

星矢だけは顔を真っ赤にしながらエスメラルダと一輝の顔を何度も見比べている

しかし、なぜ笑いが起きたのか理由が分からなかったらしい一輝は隣にいた星矢をつついた

「おい、なんで皆笑ってるんだ…というかなんで仮面は外せない?」

質問された星矢は大きな目をさらに丸くしてから小さく咳払いする

「…お前しらねーの?
 あのな、女の聖闘士は原則として仮面をつけなくちゃいけないんだよ
 そんで、男に仮面の下を見られると
 そいつを殺すか、愛するかしなくちゃいけないんだぜ?
 …まぁ、俺もこの前までしらんかったけど…」

何かを思い出すように苦笑いしながら星矢は答えた

それを聞いて、ようやく皆が笑った意味が分かったようだった

一輝は耳まで真っ赤にして自分の部屋へ逃げ込むように走り去った

また、サロンに笑い声が弾けた
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