Signal〜合図〜
□07.
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「ねえ…、いい加減に杏さんから離れないと…どうなるか分かってるわよね?仁王?」
パッと本当に聞こえるくらいの勢いで離れた雅治。
いや、まさか幸村の次に権力があるのが中村秋だったとは…意外だな。
「それよりも皆さん、自己紹介でも改めて行いませんか?」
流石紳士、柳生比呂士。
まあ、この中では1番接点があるからな…
「流石柳生!!じゃあじゃあ私からーっ!!!杏さん、改めまして。中村秋です。このとおり、この馬鹿どものマネージャーです。先日は本当にありがとうございました。しかも憧れの杏さんに名前覚えられてたなんて…嬉しいです」
「………まぁ、ある意味有名でしたからね。あ、呼び捨てでいいですよ。よろしくね、秋。」
「ぎゃっ」
「うわっ、秋先輩倒れた………」
「次は俺ナリ。仁王雅治じゃ。今後ともよろしくナリ」
「私は柳生比呂士です。今後ともよろしくお願い致します」
『柳生はともかく……詐欺師とよろしくしない、詐欺師は』
「!!なんでじゃ!!」
『たまに入れ代わってるのが気にくわないから』
「それなら柳生も同罪じゃ」
「私は杏さんとは関わりがありますからね」
『そうね、そういうことで』
この関係を知っているのは本人と幸村のみ、か
「次俺っス!!期待の2年生エースとは俺のことっス。切原赤也っス。杏先輩よろしく」
光と真逆…でもないか……
『自意識過剰なんだね、まあ…適当に頑張れば?』
「!!ありがとうございます、俺頑張るっス」
「誰も褒めてねぇよぃ。俺は丸井ブン太だ、シクヨロ。なんか欲しいモンあったら買ってやるよ、ジャッカルがな」
「俺かよ!?…俺はジャッカル桑原だ」
『…ジャッカルって絶対苦労人だよね……、マシな人いて安心したわ』
「…………おう」
「真田弦一郎だ」
「柳蓮二だ。久しいな、杏」
『…えぇ、そうね。もう全員終わったかしら?なら失礼させていただくけど』
「…杏さ…杏、もう帰るの?」
『うん。用事あるし、明日また会うでしょう?』
「そっか!!また明日ね?」
『ばいば「精市のところか…」…』
―バタン
わざわざ言わなくてもいいんじゃない…
めんどくさくなるのはコッチじゃない。
今出た部室からは、これでもかと言うくらい驚きの声が響いている。
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