Signal〜合図〜

03.
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今日から2日間、大阪に旅にでます。

もちろん、学校をサボって。


実は四天宝寺のマネをやるにあたって、久しぶりにってことで彼に無理矢理頼みこんだ。



―――――昨日の夜



Truuuuu...


『もしもし?』

「ん?どうしたん、急に。」

『ごめんね、この前さマネ断ったやん?まだその席って空いとる?』

「おん、大丈夫やで」

『おおきになぁ、それじゃあ明日の放課後行くわ。ほな』

「!?えっ、ちょっ急になんなん?学k…ブツッ」

あ、途中で切ってしもうたわ。

堪忍なあ、

あ…神奈川来るのにあたって、直したんに…関西弁。

なかなか直らへんわ。



――――――――――



と言うことがあり、

今はまさに四天宝寺の校門の前。

懐かしいな………。

あの頃には決して戻りたくはない。

あんな自分は惨めで格好悪い。

テニスコートに来てみれば、立海とは違い誰1人ギャラリーはいない。

やはりあの事件からか…。


「あれ?杏じゃなかと?」

『あ、千歳。久しぶり。またサボってたの?髪の毛葉っぱだらけだよ…フフ』

「俺と一緒に行くばい」

『うん、そうする。ありがとう』

実は、緊張でガチガチだった。

久しぶりすぎて、拒絶されたら怖い。


―ガシャン


「おぉ、杏、待っとったで」

『ごめんね、ほんとに急に頼んで、急に来ちゃって…』

「気にせんでええよ。杏はいつまでも俺らの仲間なんやから。」


なんだろう…

四天宝寺は素でいられる唯一の場所だな。

あんなことがあったにも関わらず、普通に接してくれてすごく嬉しい。

「杏は笑ってるほうがむぞらしか」

『…』


その時、


「白石ぃー、いつまでサボっと…る…ん!?…杏!!!!?なんでおるん?」

『いちゃ悪いか、ヘタレ忍足』

「なっ…俺はヘタレやない!!」

『ヘタレだよ。ねぇ、蔵?』

「おん。」

「なんかアホな謙也さんと杏さんの声らしいんが聞こえてきた気したんすけど気のせいっすか?」

謙也に続いて光がヒョコッと顔をだした。




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