Signal〜合図〜
□07.
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突然だけど、
あたしはR陣から完璧に目を逸らしている。
なぜかって…？
だって………
「「「「「「「すまなかった(すいませんでした)!!!!」」」」」」」
めっちゃ頭下げられて謝られてます。
正直言って、この絵は直視できるものじゃない。
あきらかにおかしいだろ。
『いや、もういいですよ…』
「ほら、言ったじゃん。杏さんは優しい人だから、しっかり謝れば許してくれるって」
「…でもあの状況なら秋をいじめてるようにも見えるだろぃ」
いや、見えるかもしれないけど、
そうかもしれないけどさ、確認くらいしようよ。
「どーなったらそう見えるの!!杏さんだよ？私が憧れてるって知ってたよね？…ねぇ、赤也ぁ？」
「ぅ…あ゛、すいません……。でも……」
―グイッ
『ぅわあっ』
「っ赤也!!」
「へへっ、俺、4月からずっと好きなんスよ。だからこの前はショックでしたけど、違うって分かって嬉しいっス」
「赤也!!たるんどる!!異性に抱き着くな!!!」
赤也が引っ付いて暑い…
真田が怒鳴ってうるさい…
『ねぇ、雅治。赤也離して。暑い…』
「!!杏先輩が初めて名前呼んでくれた!!」
『痛い痛いいったーい!!!』
「…赤也、いい加減離れんしゃい…杏が迷惑してるぜよ」
ベリッと音がしたような気が……。
あー、なんで今度はコイツが引っ付いてるんだ……
「杏に名前で呼ばれたぜよ。毎日頑張ってよかったナリ」
『待て待て待て、お前、そんなキャラじゃないじゃない』
「たしかにそうだな。女嫌いの仁王がここまで懐くとは…。興味深いな…」
どこのテニス部にもマシな人はいないのか…。
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