Signal〜合図〜

□06.
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『さぁさぁ、着替えた人から外でる!!!』

「えー、杏ちゃん酷いわあ。日に焼けてまうやないのぉ〜」

『小春ちゃん、これまで全然焼けたことないじゃんか…』

「あらん、嬉しいこと言いはるやないの〜。好きやで、杏ちゃ「小春、浮気かっ!!?杏、死なすど!!?」…一氏…?」

「ここ、小春…?」

『はい、喧嘩するなら外でやりましょうか』


私は着替えたら外に行きましょうって言ったよね、

いや、ほとんどみんなまだ部室にいますけどね。

でろよ、あたしが着替えられへんやんか。

あ、せっかく吹っ切ったのに、そのついでに関西弁もって思ってたのに…くそっ。


『ねぇ、皆さん。あたし冒頭で言ったよね?さっさと出ようか…?ん?それともなにかな?あたしの手(テニス)で死にたいのかな?』

「杏、むっちゃ怖いんy「杏、その話は聞けへんな」!?」


口を挟んだのは紛れも無い、部長の白石蔵ノ助だ。


『…なに?蔵も着替え終わってんじゃんか。早くでてk「やから、その話は聞けへんって言ってんやろ」…え、なにどうしたの…??』

「杏、まさか俺らが気づいてへんわけないやろ。みんなわざと言いひんのやで…」

『いやあの、ぇ?』


あの、こんな蔵初めて見るんですが。

え、なに、なんだ…

あ、もしかして、首と髪か……

多分屋上行ったらまだ切られた髪の残骸あるかも……今日風ないし


「…ふぅん、屋上なん…。ほな、みんな屋上行くで!!」

『………な、なんでっ!??』

「確かにそやな。白石、急にどうしたん?」

『…練習せんでええの?』

「わい、練習したいー。なぁ、しーらーいーしーっ!!!」


屋上行ったら問い詰められて終わりじゃないか。

なに、なんなの!!!

天然のイジメか、コノヤロー。


「金ちゃん、言うこと聞かへんと…毒手やで?」

「毒手いややあああああああ!!!!」

「あ、杏。屋上には問い詰めにいくんやで?しかも俺は天然やない」


え、なんなの、

まままま、まさかの

読 心 術 !!?

え、なんでなん!?

昨日までの蔵はどこいったん!!!?
ここにもおるのか

魔王が…


「杏、俺は魔王やないで?どっかの誰かさんと一緒にせえへんでや」

『あの、蔵?わわわ分かったからさ、うん、全部言うからここにせえへん?流石に明日練習試合なのに練習せんのは気が引けるんだよ』

「…」

『なんなんだ、その目は。全く信じてないだろ』

「でも、俺らかて、めっちゃ気になっとるんですわ、杏先輩」

『ひ、光まで…』

「俺らはもう2度と杏を傷つけたくないっちゅー話や」

『…』

「さぁ、話すんや杏。今日なにがあったか…」


なんだ…みんな表情怖いんですが。

あたしはもう誰かに守られなきゃいけないほど弱くない……

でも、ココだったら

いいかなって思う自分もいたりする。




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