Flower of the dream

□第二章 幼稚園
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あれから四年という月日が過ぎ去っていき、私は‘幼稚園”と呼ばれる子供を一か所に集めて教育する場へと入園した。


「苺ちゃん、笑って笑ってーー」

両親は門の前で一生懸命になりながら私を撮影している。
なんでも成長記録とやらを作っているらしい。一々、なんでも写真に収める両親を見て私は少しだけ呆れている。

「お母さん、お父さん。マイ・・・もう疲れたよぉ」

これは本心からの言葉だった。
一体何枚撮るんだ?って位シャッターをきる父に対して私は怒っていた。


「苺、ごめんな。もう帰ろうか」
「うん!」





真新しい制服。
それに袖を通して私は毎日を楽しんだ。
朝は幼稚園バスに乗って、園内で思い切り遊ぶ。

「ねぇ?何してるの??」

いつも気がついたら隣にいる男の子に私は問いかけた。

「絵本を読んでる」

そっけなく答えた子に対して、私はまた問う。

「おもしろい?」
「うん」
「じゃあ、一緒に見てもいい?」
「いいよ」
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