Flower of the dream

□序章 始まりの命
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「ここはどこ?」

私は気がついたら辺り一面が真っ白な場所に大の字で寝転がっていた。

「だれかいないの?」

返事は返ってこない。
つまり、誰もいないことになる。


「お前は選ばれた―――」
「!?」

急に声が聞こえた。
どこからかが分からないが
とても低い声。
何所か威厳があって、でも優しく心の中に響く声。


「花の使者となり、
その身に花を咲かせるために民の願いを叶える…だが、その身を花で埋めたならば貴さまの願いも叶う」

つまり

「私は願いを叶えていったら
・・・私の願いも叶う?」

「―――そうだ」

「やるわ!やってみせる。
だから私にもう一度チャンスを――」

――人生をやり直すチャンスを。

その言葉を了承と受け止めたのか
私の体が白い光で覆われた。

私自身も目を開けられない位の光。
希望の光。



「わぁぁぁ!!」

次の瞬間、目を開けたら
私の体中に‘樹”と呼ばれる。
花を咲かせるためのツタが張り巡らされていた。

「いけ・・・
そして民に希望を与えてくるのだ」
「はいっ」
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