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□〇〇の秋?何の秋?
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道には枯れ葉がおち初める今日この頃…
俺、紀田正臣は不覚にも風邪を引いてしまったようです。
(はぁ、臨也さんにあいてぇー。臨也さんが看病してくれたら絶対一発で治る…一発つってもやらしい意味じゃない断じて………いや……多分)
なんて妄想を膨らませながら一人布団にうずくまる。
残念ながら愛しい恋人は妄想に答えるどころか仕事で5日ほど出張中……。
今の俺の状況すら知らない。
(臨也さん臨也さん臨也さ〜ん………)
頭の中で連呼して見るものの臨也さんは一向に現れない。
もちろん、そんな事は俺だってわかっている。
ただ、ちょっと弱ってるだけだ。普段は風邪なんかひかない健康優良者だから…なんつって。
独り言の様に考えては自分で答えるの繰り返し。
寂しいものは寂しいんだから仕方ない。
そんな自問自答を繰り返すうち、段々と意識は睡眠に向かってついには重い瞼を下ろした。