海にトリップ
□隊長??
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生死を賭けた鬼ごっこを船の中で繰り広げ、精神ともに疲れきった□□はマルコに抱きつきながら、ふと横を見ると追ってきた男達にいつの間にか囲まれてたが、とりあえずマルコといれば襲ってこないと分かった□□は物色する様な視線から逃れるためマルコの背中に身を隠した。
「さて、行くかねい」
「ま、待って!!置いていかないで!!」
邪魔だと叫びながら歩き始めるマルコと逸れない様に慌ててギュッとシャツを握った。
それにしても…この人数はすごい…どれだけの人に追いかけられていたのよ私は!!
“マルコ隊長その女どうしたんですか?いったいどこから? ”
「マルコ隊長!!説明してください!!」
説明できるものならしたいけど…。異世界から来ましたなんて、誰も信じてくれないでしょ。
パインとリーゼントはどうして受け入れてくれたのか不思議で仕方ない・・・。
あっ…そうか、サッチさんは女に飢えていたんだった…。極限で誰でもよかったんだ。例え、それが怪しい女でも…それで私は助かった…。ある意味、運が良かったかもしれない。
「「「マルコ隊長!!」」」
あっちこっちから返答を求める声にうるせぇ、うるせぇと不機嫌にマルコは肩耳を塞いだ
それにしても、さっきから気になる事か…。
「ぁっ、あの…た、隊長ってなんですか? 」
ビクつきながら□□はマルコの背中から顔を出し聞いた。いきなり会話に参加してきた□□に皆沈黙する中マルコは立ち止まり、口を開いた。この船には16人の隊長がいて、その1人が俺だという。そして、その下には隊員と呼ばれる人が100人ぐらい付いているという事だった。
す、すごい…16人の中の1人なの?このパインも
「ち、ちなみにパインは何番隊長なの? 」
「パイっ!?ちっ!!1番隊隊長だよい!!」
“!!! ”
「はい!はい!俺も隊長っっ!!」
「・・・はいはい」
そんな冗談は、いらないわよ。隊長って言ったらトップでしょ!!しかも部下100人をまとめるなんて、サッチさんができるわけ…
「あいつは4番隊隊長だよい」
“!!! ”
「う、うそ…でしょ…」
見た目で判断するなんでひでぇーよ□□ちゃんと笑いながら、崩れたリーゼントをセットするサッチの姿を眺めた。
はーい!!俺に注目!!とリーゼントを整え終えると、未だに唖然とする□□の手を掴み、マルコの後ろから引っ張り出した。
「風呂から現れた俺のマーメ…ぶっ!!」説明しようとしたサッチの顔面を大きな手でマルコは鷲掴みし、テメェが話すとややこしくなると言い、後で説明するから、とりあえず、怪しい女じゃないと言って□□の手首を掴みまた歩き出した。
「「「は、はぁ・・・」」」
幾らなんでも、適当過ぎるでしょっっ!!ほら、みんな困っているじゃないの…
「まぁ…マルコ隊長がそう言うなら…なぁ」
ふぇっ!?それでいいの?
グランドラインだし何が起きても不思議じゃないと皆、口々に物を言う。しまいには、笑い声まで聞こえてきた。
いやいや、海のど真ん中で女が現れたんですよ。しかも半裸で、お風呂から…。怪しすぎる女です…。今更、怪しんでとは言わないけど…。どれだけ信頼されているのよ…このパイン隊長。
説明するどころか、怪しい女じゃないという簡単な一言で侵入者の誤解が解けてしまった様だ。
「無駄に逃げた様だねい」
「・・・ハイ」
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