短編

□大いなる力争奪戦〜vs 3z編〜
1ページ/5ページ

銀魂高校、3年Z組の教室…


放課後の教室には、
坂田銀八
志村新八
神楽
土方十四郎
沖田総悟
桂小太郎
の六人が、手頃な椅子や机に腰掛けて雑談をしていた。


理事長が「変な客が来てるから相手をしてくれ」というので、放課後だというのに教室に残っているのだ。


"客"が誰なのか、何をしに来たのかなど、6人は聞かされていない。
とにかく相手をしてくれ、と理事長は電話でそれだけしか言わなかった。


これから現れるその客人を面倒に思いながら、6人はいつものような雑談を繰り広げている。



そんな時のことだ。


ーバンッ!


突然、教室の扉が勢いよく開いた。


「邪魔するぜ!侍ども!」


現れたのは、海賊船隊ゴーカイジャーのメンバー。
キャプテン・マーベラス
ジョー・ギブケン
ルカ・ミルフィー
ドン・ドッゴイヤー
アイム・ド・ファミーユ
伊狩鎧
の六人だった。


新「…いや、僕ら今学生ですけど」

ル「え?あんたたちいつもチャンチャンバラバラって言ってるじゃない」

新「それシンケンジャーだろうがァァァ!!!」


そんな会話をしている間にも、六人はずかずか教室に入り込んでくる。


銀「なんなんだお前ら。さっさと日朝に帰れ」

神「そうアル。お前ら、どうしてここに来たアルか?」

ジョ「主の趣味だ。」

新「サラッとすごいこと言った!」

土「……あ、ああ、なるほど。お前ら海賊だったな。ここに宝があって、それを取りにきたんだろ?」

新「流石土方さんナイスフォロ…」

マ「何言ってんだお前」


……………………。


「「「ぷっ」」」


土「今笑ったやつ誰だァァァァ!!!」

沖「ま、まあまあ、土方さんっ、ぷっ、くくっ」

土「よーしまずお前から殺してやる」

ハ「ちょっ、ちょっと待って!僕ら、君たちと決闘しにきたんだ!」


((((((((しゃべった!?))))))))


ハ「聞こえてるよ!あと()の数おかしいよね!?味方の心の声も含まれてるよね!?」

新:(よかった、何処にでも僕みたいなのが居るんだ)

ハ「……聞こえてるって言ってるでしょ?あとさ、君と一緒にしないでくれる?」

銀「新八、お前こいつとレベル同じだと思ってんの?」

桂「正直、ひくわぁ…」

新「えええ!?なんか僕にはツッコミ冷たくない!?」

ア「ハカセさんのほうがキャラ立ってますよ。あの人メガネとツッコミしかありませんし。」

新「この人可愛い顔して発言が一番えげつない!」

ア「可愛いだなんて////」

新「どんだけ都合のいい耳持ってるんですか!」


ツッコミきれない!
新八の悲痛な叫びが虚しく教室に木霊する。


銀「で、決闘ってどういうことだ?」

新「流された!?」

ル「あんた達の持つ大いなる力をもらいにきたのよ」

土「…大いなる力?何だそりゃあ」

沖「簡単に言うと、過去のスーパー戦隊の力でさァ」

銀「てことは何?俺たちスーパー戦隊だったの?」

神「ゴネンジャーとか、色々やったアル」

銀「そんなんでいいのかよ…。で、その力を渡すのになんで決闘なんだ?」

ジョ「面倒だからだ」

銀「何が!?」

ジョ「主が色々考えるのが、だ」

新:「この人口数少ない割に色々際どいんですけど!」

土「決闘の方がこっちにとっては面倒なんだが…そもそも、俺たち大いなる力なんざ持ってねえぞ?」

マ「いや、鳥の占いではここのはずだぞ」

新「…ちなみに、その鳥さんは何て?」

マ「"高校に行け"」

新「それだけでここに!?」

ル「ここ、高校でしょ?」

新「そりゃそうですけど…」

沖「学園ものの戦隊も居たはずですけどねィ」

ア「それが、"仮面ライダーに変身する"とも言われまして…」

新「せめて戦隊であって欲しかった!ただの仮面ライダーじゃないですかそれ!!」

沖「時期的に多分フォーゼですねィ」

新「そんで沖田さんはさっきから何でそんなに詳しいんですか!?」

ジョ「主の趣味だ」

新「またそれかァァァ!!というか何であんたが答えるんですかァァ!」


喚く新八の頭を、誰かが叩いた。
パンッ、と小気味いい音が響く。


神「新八、流石にうるさいアル。話が逸れるから黙ってるネ」

新「…理不尽だ……そもそも僕しかツッコミが居ないってのが…」

銀「セリフ数多くなるから良いじゃねえか」

鎧「そうですよ、俺なんか今初めて喋ったのに」


「「「「「……あ。」」」」」


海賊5人の声が、綺麗に揃った。


鎧「………自分では目立ってる方だと思ってたんだけどなぁ…」

ハ「が、鎧?目が虚ろだよ…?」

鎧「あはは…何言ってるんですかドンさん、別に泣いてませんよ、あははは…」

ハ「ど、どどどどうしようマーベラスっ!」

マ「……おい、そこのメガネ」

新「は、はいっ!」


マーベラスが、ゴーカイガンを新八にむけて突き出した。


マ「よくもやりやがったな」

新「えええええ!?今のは身内の問題じゃないんですか!?」

ル「仲間を傷つけられて黙ってられるほど、海賊は大人しくないわよ」

銀「どう考えても傷つけたのお前らだろ」

ア「鎧さんの仇、取らせていただきます!」

桂「そやつ死んではおらんぞ」

鎧「皆さん…俺、幸せです!」

沖「あんた、そんな扱いで幸せなんですかィ…へぇ…(ニヤニヤ」

土「お前は自重し…」


ーザンッ!


風を斬る音。
銀時達の前を嫌な風が走り抜けた。


ジョーの威嚇の一閃。
全員の会話が停止する。



「「「「「と・に・か・く」」」」」


海賊達が、声を揃えた。
そして、勝ち誇った表情でマーベラスが言い放つ。


「派手に行くぜ!」


.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ