SS

◆SS
・NLもBLも容赦なく好き勝手に激短文章
・キャラ/カプは題名に表記
・何がきても許せる方推奨
・更新履歴に載りません
・後に同類のものを集めてMainに上げます











以上を許せる方のみスクロール!
◆琥殺琥 ※現パロ 

※高校生琥珀と家庭教師殺生丸


両親のいない琥珀がどうしても国公立の大学に行きたいと言って私に家庭教師を頼んできたのは今からちょうど一年前くらいのことだ。琥珀の姉と私の義弟が知り合いだった事から、無理やり私の家に押し掛けてきて、玄関先で土下座するほど彼の決意は固かった。

普通なら金を貰うような事だろうが、私はいいと言った。その代わり、絶対に合格しろ、さもなければ殺すぞと脅しをかけた。私は割と本気で言ったのだが琥珀は笑った。「先生って、意外と変な人ですね」と。変な人とはなんだ。いい気はしないが気分が悪くなることもなかった。

彼はいつも口癖のように「姉上に少しでも楽をさせてやりたいんだ」と言っていた。今まで面倒を見てくれた姉への恩返しがしたいのだという。かつて一度だけ、「お前はいつも姉の事ばかりだな」と言ったことがある。無意識のうちに言葉が出ていたのだ。あの時の琥珀の表情の悲しさと言ったら。私はお前のそのような顔を見るためにその言葉を発したわけではなかった。琥珀は自分の事の前に、姉の事が先に来るのだ。何故ならば、姉の珊瑚が珊瑚自身の前に琥珀の事を考えているのだから。

ある時、それまで全く無縁だと思われていた珊瑚に、恋人が出来たと義弟から聞いた。しかしその後琥珀の様子が変わることはなかった。

「俺は今まで姉上に凄い迷惑を掛けて育ってきた。姉上は本当ならまだ大学に行ってるような年なんだ。だけど、親も親戚もいないから、自分の進学は諦めて俺の事ばかり気にかけてくれる。俺は申し訳ないんだ。だけど、先生がついていてくれるから頑張れる。絶対に合格して姉上に少しでも、喜んで欲しいんだ」

その言葉を聞いて直感的に感じた。きっと珊瑚は琥珀に恋人の事を伝えていないのだろう。だから、そんなキラキラした顔で話せるのだ。きっとそうだ。

琥珀は姉の珊瑚が好きなのだろう。いつまでも自分を見てくれているはずだと、自分以外に彼女を支えられる人間はいないのだろうと、勘違いをしているのだ。だから、勉強にも必死になるのだ。


彼は私の元へやってくる。そのむなしさを、彼はいつ知ることになるのだろう。

2013/03/09(Sat) 20:23 

◆琥殺琥 

「誉めて下さい」
「何を」
「俺を」
「どうして」
「…臆病な自分にさよならしたから!」

抱き寄せるような力なんて俺にはないけれど、だけど弱いままでいるのは嫌で、どうしても嫌だったから行動で示すことにした形がこれだ。殺生丸さまの腕を思い切り引っ張って身体を傾かせるのと同時に、俺は精一杯の背伸びをする。もう俺は臆病なんかじゃないんだ。言葉では言えないけれどせめて行動で伝わって。

綺麗な顔が近付いてきて、腕を引っ張ったのとは別の手で殺生丸さまの後頭部を強く引きつける。昔の自分じゃ出来なかったことだ。しかし、想定外な事があった。殺生丸さまは全く動じず、真っ直ぐに俺を見つめてきたのだった。

緊張と恥ずかしさとで、我慢できずに目を瞑る。瞬間、口と口とが重なった。ここまでのすべての時間がいつもの数十倍ほどに長く感じられた。
殺生丸さまは俺をふわりと抱き締める。

ここでもう一つ想定外な事があった。殺生丸さまが舌を入れてきたのだ。

ざりざりとした舌が俺の舌を絡めて、ちゅくちゅくと音を立てた。恥ずかしい。息が出来なくなりそうになって、自分から引き寄せたはずの殺生丸さまを引き離そうと腕に力を込めると、ようやく唇が離れた。飲み込めなかった液体が唇の端から漏れた。

腰砕けになった俺を見て、殺生丸さまはふふんと笑う。

「詰めが甘いな」

またもや負けた気分!

2013/03/08(Fri) 23:11 

◆琥珀×殺生丸 

村に来るのがりんのためだというのは周知の事実。けど、どうしても俺は殺生丸さまから心が離れそうにない。

「あ、もう行ってしまうのですか」
「……」

りんに贈り物を届け終えたらしい殺生丸さまとばったり会った。こんな昼に一仕事終えて帰って来れるのは久しぶりだ。内心嬉々としていたのに、何も答えないままにふわりと浮き上がる殺生丸さま。ちょっとは声掛けたり欲しいものだ。せっかく会えたのに。

「あの!さよならくらい言って下さい!」
「……何故だ。挨拶すらまともにくれてやった覚えすらないのにか」
「だって、殺生丸さま、いつもいつの間にかいなくなってるじゃないですか」

あなたは野良猫みたいですよ。犬妖怪のくせに。いつも素知らぬ顔をしていなくなる。それをどんな思いで待ってるのか知っていますか?どうせ殺生丸さまは知らないだろうけど!

「会ったことも別れたことも曖昧なままは、嫌だ。」
「ふん、理解しがたいな。どうせまた会うことになると分かっているだろう」
「……じゃあまた俺にも会いに来てくれますか」
「何故私が貴様の元に行かねばねらんのだ。貴様が来れば良いだろうが」

あれ、それって。ある意味、会いに行っても良い、という許可に聞こえなくもない。ああもう、どこまでも素直じゃないひとだ。

「その言葉で、俺が少し期待してるの、分かりますか」
「…………くだらん」

飛び立った横顔は、俺の見間違いでなければ口元が笑っていた。

2013/03/04(Mon) 01:55 

◆弥勒×珊瑚 ※現パロ 

※学生

「『受け取って下さい!私の気持ちです!』みたいなのが、欲しかったのですが。」

珊瑚と付き合い始めて半年になる。その頃から今日のこの日が楽しみだったと言ったら嘘になるが、弥勒にとって今日はそれくらいの楽しみではあったのだ。しかし、皆さん楽しそうにバレンタインしている中、珊瑚からは何もないまま学校は終わり、今に至る。
電話で反省会、みたいな。

「うるさいな。大体あたしたち、もう付き合ってるんだから今更いいじゃないか。」
「いやいや、付き合ってるからこそ欲しかったのではありませんか。」
「何さ、あんたなんか色んな子から貰ってたクセにさ!」
「珊瑚からないのが悲しいのですよ。こんなもの、貰ったところで嬉しいとは言えません。お前の気持ちのこもったものが、私の一番欲しかったのですから」

電話越しに、そう甘い声で話されると珊瑚もさすがに頭がクラクラしそうだった。正直に言おう。珊瑚はそう心に決めて話しだす。

「…………だって。」
「…だって?」
「周りの子達の作ってきたもの見たら、あたしの作ったものの質の低さに悲しくなって、さ」
「……………。」
「こんなもんあげたら、あたしの事嫌いになっちゃうかもって……」

涙声で訴える珊瑚。弥勒は先程から心臓がうるさかった。いつもは強気な珊瑚が、こんな事で泣いていて。もはやかけられる言葉はこれくらいしか残されていなかった。

「お前は可愛いですね」

嫌いになるわけがないでしょう

2013/02/15(Fri) 00:35 

◆犬夜叉×殺生丸 ※現パロ 

※大学生犬夜叉×大学教授殺生丸

「殺生丸ー、見ろよ。こんなにチョコ貰っちゃった」

適当に入ったサークルに、幽霊部員にならない程度に顔を出していたのは、こういう時のためなんだぜ。言っておくが俺は性格はアレかもしんねえが、顔立ちだけには自信がある。その成果もあって、大量にもらったチョコを見せびらかした。

「殺生丸は?お前もモテんだろー。どーせ沢山貰えたんだろ?学生にちやほやされたりしてさ」
「……………」
「本気で渡してきた可愛いコもいるんだろーな。既にお前には俺がいるのにな」
「……そうだな」
「え、」

なにお前、ヤケに素直だな!明るめにツッコミを入れたらソファーでゆったり座っていた殺生丸がのそりと動いて立ち上がる。そのまま俺の手にあったチョコを勢いよく取り上げた。

「貴様がいるから、一つも受け取らなかった」
「え、マジで」
「ところで犬夜叉。貴様からはないのか?この私に」
「…待てよ。殺生丸お前甘いものは苦手だって、、」

そうだ、確かにそう言っていた。あの時俺が殺生丸の研究室に遊びに行ったときにたまたま鉢合わせで女がいたんだ。『甘いものは苦手だ』と。確かにこの耳で聞いたのだ。

しかし、殺生丸は馬鹿か貴様は、と呆れていた。

「…それは女から貰わないための理由に過ぎんだろう。貴様とは違って私は他人の気持ちを弄んだりせん。貴様はそうでもないようだがな」
「……わりぃな」
「悪いと思うなら、それら全部捨ててこい」「はぁ?もったいねーよ」
「………貴様が私以外の誰かからの贈り物を受け取っているところなど想像したら、吐きそうだ。早くしろ」

え、なにそれ可愛い

2013/02/15(Fri) 00:10 

◆かごめ(→犬夜叉) 

『待って!!犬夜叉、行かないで!!』

少女は走る。駆け抜ける。
暗い以外他に何もない空間。その中心に、光に包まれた犬夜叉がいる。彼女はそこを目指していた。

犬夜叉の真下には、井戸。
少女はそれを見ただけで、このあとどうなるかを知っているような気がした。
それでも必死に叫び、手を伸ばす。伸ばさなきゃ届かないから。間に合え、間に合え!

「犬夜叉!!」


―――そう叫んだかごめが次に見たのは、よく見慣れた天井だった。振り上げた腕のその先には何もない。半妖の少年はいない。

(……………)

意識がはっきりしていくにつれ、今までの映像が全て頭の中で繰り広げられていたのだと知る。かごめは手の平で顔を覆った。ああ、今日も普通に学校なのに。

(……ずっと、一人ぼっちにされちゃったんだと思ってた)
骨喰いの井戸に。私はもうあっちの世界にはいらないから、ポイッて感じで。
(でも…違うよね。)

一人なのは私じゃない。
私だけが辛くて淋しいわけじゃない。

ごめんね、
(また一人にさせちゃったね、犬夜叉)

もう一緒にはいられないのかな
会えないのかな

2013/01/10(Thu) 15:12 

◆犬夜叉(→殺生丸) 

お前に俺は、見えているか。
瞬く間に高く翔び
消えるがごとく走り去るお前にとって
俺はこんなにもちっぽけだ。

それでも俺は、
他の誰よりお前に近い。

届かなくていい
触れられなくていい
せめて、見てくれ
俺を見てくれ。

2012/12/26(Wed) 01:21 

◆琥珀→殺生丸 

例えば今、俺が走っていって、
あなたが好き、と言ったら。
殺生丸さまに抱きつけたら。
殺生丸さまの口を吸ったら。

どうなるのだろう。
満たされるのだろうか

そればかり考えてる

言うか言わないか、
やるかやらないかなんて紙一重

2012/10/07(Sun) 18:49 

◆琥珀→殺生丸 

俺がいる。俺の目線の先に殺生丸さまがいる。

殺生丸さまは遠くを見ている。その先に、俺はいない。

2012/10/07(Sun) 18:27 

◆犬夜叉×殺生丸 

「殺生丸!」
立ち止まる兄。

「なぁ殺生丸、殺生丸」
「……………」
振り向く兄。

「おい聞いてんのか殺生丸」
「…欝陶しい。何度呼べば気が済むのだ」
「はぁ、やっと口利いてくれた」
「……………」
ここまでくんのに段階が多すぎるんだよ。

2012/08/29(Wed) 14:49 

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