優しい両手
□LIFELIGHTS
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「おはようございます!
ぇっと… デューイさん!!」
「おはようドミニク。
…デューイ、で構わないよ?」
「そんな!えっと、それはしつれいです!」
「座っていなさい。朝食を用意しよう」
「ぼく、何か手伝います!」
やけにダボっとした半端丈のズボンを身に付けた少年が、とたた、とキッチンへ向かう。
「弟のお古なんだがね。
…やはり君には少し大きいな」
薄い銀色の髪をした青年が、パンにバターを塗りながら一人ごとのように呟く。
そして足元に駆け寄る少年に、微笑み掛ける。
窓から射し込む朝の太陽が、テーブルにカーテンのレース模様を描き出している、穏やかな朝。
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