緋色の鎖
□第七章
2ページ/4ページ
『 』
だれ?
『 』
きみはだれ?
『 』
あぁ。
知ってる。
ぼくは君を知ってる。
でもなんで?
ぼくはきみを思い出せない。
まるで
思い出しちゃいけない事みたいに。
なんで?
きみはこんなにも優しい声なのに
こんなにも暖かい声なのに
ぼくはきみを
思い出したくない。
どうして?
分からない。
その理由さえ
ぼくは思い出せない。
知りたい。
知りたくない。
哀しそうな顔をする君の記憶を
ぼくは捨ててしまった。
→
次へ
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ