白銀の月
□第三幕
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「旦那!!!これ、バトルロイヤルホストのパフェ食べ放題券です!!!旦那の為に抽選勝ち取ってきました!!!」
「だんごの詰め合わせです!!今さっき手に入れてきました!!」
「旦那、菓子折りです、受け取ってください!!」
「あー・・・あ、すげぇなコレ。無制限食べ放題じゃん。有難くもらっとくぜー。あ?あー無理。俺これ食べれないんだよねー。神楽、食うか?ぉ、なんだこれ、うまそー」
屯所に足を踏み入れた瞬間、瞬く間に銀時の周りは黒服のむさ苦しい隊士達で埋め尽くされた。
銀時はよってたかって押し付けられる甘味や甘味を得る為のチケットを受け取ったり返したりしながら返事をしている。
その表情は喜んで目を輝かせたり、めんどくさそうにしかめたりと様々だ。
そんな銀時を三人は遠目から眺めていた。
「さっすが銀ちゃんアル!むさ苦しい男共とはいえ、やっぱりどこへ出しても恥ずかしくない子に育ったネ!!」
「いや神楽ちゃんは育ててないから。にしても凄いですね、本当。なんだかアイドルみたいだ、あの銀さんが・・・」
「みたいじゃなく旦那はここではアイドルなんでさァ。俺の旦那にベタベタ触ってんのは許せねぇが、まぁちょっとなら仕方ねぇ」
「いやアンタのものでも無いからね!?仕方ないとか言いながら刀抜かないでくれます!!??危ないから!それ危ないから!!!」
とそこへ大きな音を立てながら襖が勢いよく開け放たれる。
息を切らして飛び込んできたのは他でもない。
鬼の副長、その人だ。