白銀の月
□第十幕
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普段とは違う剣幕の土方に圧され、仕方なく銀時は口を閉じる。
少し待つと、土方はゆっくり口を開いた。
「・・・勝手な行動は許さねぇ」
「・・・はぁ・・?」
「テメェが何考えて一人で動こうとしてんのかなんて知ったこっちゃねぇがな、テメェをここにかくまったのは総悟の意思で、テメェを引き止めるのは俺の意思で、テメェを護るのは真撰組の意思なんだよ」
「・・・っ!!」
「それ全部無視してここ出てくってんなら、それ相応の覚悟出来てんだろうな?」
うろたえるように身じろぎをした後、銀時は戸惑いを隠せない声音で問う。
「・・・なんでそこまですんの?」
「・・・んなもん俺が聞きてぇよ」
「意味わかんないんですけど。・・・・死ぬかもしれねぇのに」
「そりゃテメェにも言える事だろうが」
「他人だぜ?俺ァお前らと違って。そこまでされる理由・・・」
「銀時」
「・・・・っ!?」
初めて名前を呼ばれたことに驚いていると、抱きこまれていた身体がゆっくりと開放された。
戸惑った瞳を向けると、土方は真っ直ぐにそれを見返して口を開いた。