炎熊の航路

□Y
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ボボボボボボ…!!



エース「ラウ!もう一度言うが、振り落とされんなよ!!」


ラウ「ん! わかってるのだ!!」



海を突き抜けるように、突き進むストライカーと、それに乗るエースとラウ。

しかし、以前と違って、乗りかたが変わっていた。


何とラウは、エースの背中におんぶ≠ウれた状態で、海を走らせてもらっていた。


……理由は、父親と旅をしていた時、ラウはずっとおんぶ状態で海を渡っていたのだ。

エースのストライカーに初めて乗った時、その感覚は蘇るように思い出されたのだが、その時は頼まなかった。


しかし、今は完全に信用している。 ラウはそれを告げると、エースはあっさりOKした。


風を切るように進む感覚…ラウはそれを本当に嬉しそうな顔をしていた。



やはりどこか、心の奥では寂しさはあったのだろう…。








それから、2人がモビーに辿り着いたのは夕方近くの時間帯。

その時間帯になると、やっとモビーが見えて来て、嬉しさは増した。



エース「結構でけェだろ?」


ラウ「う…うん……、……………でも…、…はじめて…な、きがしないのだ…」


エース「え…?」



エースは仲間から下ろされたロープを登りながら、ラウに来た事があるのかと質問する。

…すると、飛び交って来たのは別の声であった。




?「随分早い帰りだなぁ、家出の割には?」


?「まだ1日経ったかぐらいなのに、早いねー」


エース「あ? 何言ってんだラクヨウ、ハルタ」


ラウ「………」


?「ん? エ、エース…そのチビ……」



ラウの存在にいち早く気づいたイゾウ。

イゾウがそう言うと、他の者も気づいたのか軽く驚いた顔をしていた。




?「エース、何故おめェがそいつを連れてんだ?」


エース「!」


ラウ「……!!」



エースは船員たちを避けて、船長…白ひげの前までやって来た。




?「あれ? お前もしかして…ゼルクの息子か?」


ラウ「え…?」


?「生きてたってのは本当みたいだねい、」


エース「??、何言ってんだサッチ、マルコ…?」


マルコ「……まずお前から話せよい、」


サッチ「話しはそれからだろ?」




…分かった、とエースは了承し、エースはこれまでの経緯を掻い摘まんでみんなに話をした。
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