妖狐の煌

□37、進路
1ページ/3ページ



船には帰らない。
せっかくマルコ達と再会したにも関わらず、そんな事を言い出したロール。

理由を知りたい周りは問い詰めるばかりだが今は白ひげと通話中。
騒がしくては白ひげに申し訳ないし、静かに白ひげと話がしたいロールは船内に逃走した。



ロール「ったくよー、最後まで聞けっての…」


白ひげ「おいロール…?」


ロール「あーはいはい、待たせたな親父」



ロールは落ち付いた場所で白ひげと通話をする。

その様子を、後を追いかけてきたマルコ達は見ていた。
逃げられては面倒な上に白ひげとの通話なので、今度は静かにする。



ロール「…会いたい奴がいるんだ」


白ひげ「ほう…、」


ロール「…あ、いや……本当は会いたくないけど、会わなきゃいけなくて……あーでも、会ったらなァ………」


『(どっちだ……)』


白ひげ「………。 相手はガープか?」


『!』


ロール「!?、何で分かったんだ!?」


白ひげ「グラララ、おめぇの考えなんざ少し考えただけで分かる」



生き返ってまだ身内で知らねェのはアイツだしな…、

ロールは驚き、背後にいるマルコ達もガープの名が出て驚いている。
しかしこれでまだ帰れない理由は分かった。
白ひげはロールの理由を受け入れ、行って来いと背中を押す。



ロール「いいのか…?」


白ひげ「マルコ達もいる事だ、ガープがどこに居るかはこっちも情報を集めといてやる」



とっとと用を済ませて、船に帰って来いバカ息子ーー。

白ひげは最後まで笑顔でロールを想う。まるで傍に居るように感じがして、ロールは照れながら返事をした。

そして通話が切れ、白ひげとの通話は終了。
さてマルコ達にも連絡を……と思ったら背後にいたので吃驚。
思わずロールは声を上げる。



ロール「居るなら言えよー」


サッチ「追いかけないわけないだろー、ったくこっちが驚きだっつーの」


ロール「…じゃあ説明はしなくても?」


マルコ「よい。 …親父も許したし、仕方ないねい」


エース「でもこの船どうすんだよ?」


ロール「んー」



ウメミヅキ島まではまだまだ掛かる様子。
別に急いでいる訳ではないし、送ってからでもそれは遅くはない。

けれど出来れば早く行きたい。
自分の存在が知られ、自分を捕らえようとここが襲われては面倒だ。
マルコ達が来たとはいえ、そう何度も一般人を海賊との戦いに巻き込む訳にもいかないだろう…。



ロール「まぁ明日までには決めとく」



今後どう動くか。

ロールは船長と相談し、今後の事を決める。
結果は明日に…、
皆はそれぞれの夜を過ごすのだった。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ