妖狐の煌
□20、告白
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エース「ロール!! 起っきろ〜……って、あれ?」
ロール「ん?おぉ、エース。早いな」
エース「え、いや…ロールこそ……」
朝、普段ならこの2人はまだ起きてないだろう時間帯。
しかし、物珍しい事に何だか今日だけは早く起きた2人。
エースは今まではこの時間帯は寝ていたのでやる事はなく、何をしようか迷っている内にロールと遊ぶ事を選択したとか。
ロール「悪ィなエース」
エース「?」
ロール「遊ぶのは、俺の話しをしてからだ」
エース「話?」
何だ何だ?
エースは食い入るようにロールに近づく。
とりあえず白ひげの部屋へと行こうという事になり、2人はそこへ向かう事になった。
*
*
ロール達が白ひげの部屋へ入ると、隊長格が全員集まっていた。
サッチ「ロールのとこにいたのか、エース」
エース「?、何でみんな集まってんだよ?」
マルコ「いいからお前はこっち来いよい、」
マルコにそう言われ、エースは隊長らと同じように並ぶ。
ロールから見ると、白ひげが目の前にいて、横に隊長らが囲んで座っているという形だ。
白ひげ「全員集まったようだな…、ロール」
ロール「うぃーっす」
ロールは返事をし、特に動きもせずにその場で話をする事に。
本当は船員全員に話す方が手っ取り早い事…だが、今から話す力の事は、何も知らない隊長らが多い。
もし話したとして、隊員はともかく、隊長にまで不安に煽るという事は避けたいのだ。
なので、まずは隊長らに知らせてから、らしい。
ロール「――まぁそういう事で、俺は戦闘には出られんし、訓練も手合わせも出来ない」
『………』
話が終わったものの、無言を返されてしまったロール。
ロールは気まずくなり、だらだらと冷や汗をかく。
それでも尚何も言わないみんなに、ロールは何か喋ろうと口を開こうとすると…、
ラクヨウ「あ?何だ、話終わりか?」
ロール「はへ?」
イゾウ「何だその間抜けな声は。 まだ続きがあると思ってたのによ、」
マルコ「………」
サッチ「え、ちょっお前らそんな反応?」
ビスタ「そうは言ってもな…、」
ハルタ「というより、何となくそんな気はしてたし」
「「!!!?」」
隊長ら全員が何となく分かっていた事だったらしい事実。
ロールとサッチは唖然とし、マルコは軽く溜め息をついていた。
ロール「エ、エースも…!?」
エース「……まぁ、」
ジョズ「そういや、一番初めに気づいたのがエースだったな」
ロール「え゛?!」
ナミュール「ロール雰囲気でも変だったし、」
フォッサ「敵船にもいかんし、」
アトモス「夜な夜なコソコソしてばかりいるし、」
エース「手合わせはしてくれねェし…、」
クリエル「マルコとサッチも無駄に過保護になり過ぎだしよ、」
『お前って本当、分かりやすいんだよ』
ロール「……;;」
な、何だよそれ〜〜!!!?
深刻な表情は一辺し、部屋には笑い声が鳴り響く。
ロールは力が抜けたように膝を崩し、溜め息をついた。
腑抜けた感じだが、どこか安心したような顔つき。
やっぱり隠し事は、自分には無理だと思ったロールだった。