妖狐の煌
□9、決闘
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「副船長ー!頑張って下さ〜い!!」
「アクトも頑張れよー!!」
「久々だなぁ!副船長の戦闘シーンが見られるなんて!!」
わいわい
がやがや
四方八方に聞こえる船員たちの歓声。
船員たちを囲む中心には2人の男が突っ立っていた…。
アクト「先手どうぞ、」
ロール「(・・・・・・)」
な、何でこうなったんだっけ…?!
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ロール「ふぁ〜あ……お、」
昼の時間帯、ロールは欠伸をしながら廊下を歩いていると一人の船員を見つけた。
ロール「アクトー、」
アクト「………」
ロールはアクトのもとに行く。 アクトは前と変わらずご機嫌斜めなのかロールを睨むように見る。
ロール「なぁ、俺何したんだ? 悪ィが覚えがないんだが…?」
アクト「……、別に何かしたとかじゃねェよ。でもオレはアンタの全部が嫌いですね」
ロール「;;……、な、何もしてねェのに…?」
アクト「話し掛けんな」
グサグサッとロールに容赦なく突き刺さる暴言の数々。
もう心が限界で、壁に寄りかかっていないと倒れそうだ。
そんな様子を見たアクトは舌打ちをする。
アクト「…ち、何でアンタのような奴がフィレスさんの相棒≠ネんだよ」
ロール「……え?」
フィレスの名前が出て、ロールは小さく呟きハテナを浮かべる。
アクト「あー…、そうだ。オレと勝負しませんか?」
ロール「しょ、勝負…?
な、何で?!」
アクト「アンタが勝ったらオレは何でもします。
ただしオレが勝ったら、自分からこの船降りて下さい」
ロール「ちょっ俺の質問無視かっ! つか船を降りろって…?!」
アクト「はっきり言って、目障りなんで」
ロール「!!……」