妖狐の煌
□2、船内
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ロール「2年か…、2年も経ってたんだなー
そういやみんなちょっと変わったかなとは感じてたけど……・・・・」
白ひげ「……何だ?」
ジーッと白ひげを見るロール。
白ひげが問いかけると、ロールは口を開く。
ロール「親父は何歳になったんだ?」
白ひげ「ア?」
ロール「いや何でもないです…」
聞いちゃいけなかったオーラが今の俺でも分かるよ、俺オーラは感じるって事なのか……?
ロール「…でもそうなったら、俺25になったって事か!」
白ひげ「おめェは変わってねェだろうが」
ロール「いやきっと身長が伸びたかもしれねェじゃん、寝る子は育つって聞いた事あるしよ!」
白ひげ「自分の歳を考えてからモノを言いやがれアホンダラ」
呆れながら軽く息を吐く白ひげに、ロールは相変わらずおとぼけ顔。
その後、2人は軽く世間話をしていた。
ロール「……あ、そうだ」
白ひげ「ん?」
ロール「俺ちょっと船内把握しとかなきゃなんねェんだ」
ロールはその経緯を軽く話すと、白ひげは当然の如くグラグラ笑う。
ロール「親父まで笑う事ねェだろ…」
白ひげ「グラララ、そうガキみてェにむくれるな。
…マルコでも呼んで、船内を案内してもらえ」
ロール「へーへー」
ロールは立ち上がって帽子を被り直しながら、部屋の扉を開ける。
白ひげ「…ロール」
ロール「あ?」
白ひげ「…あまり外で目立った行動をするなよ、てめェは世間からじゃ死んだ人間なんだからよ」
海軍に伝わったら色々と面倒だ…、と白ひげは真剣な目をしつつも、その奥には心配という2文字が潜んでいるのだろう。
ロール「…別に心配ねェよ」
白ひげ「どこが心「世間がどうであれ」!」
ロール「俺が見つかっても俺には何のデメリットもねェよ。 もし敵に襲われても、頼もしい兄弟と親父がいるしさ」
ししっ、とロールは白ひげに笑顔を見せた後、部屋を出ていった。
白ひげ「…ったく」
軽く息を吐きつつも、
白ひげはどことなく笑みを浮かべていた。