異世界の扉

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エース「釣れねェなァ…」


海斗「何してんだ?」



甲板に来てみると、エースが海見て唸ってるから何してんのかと声を掛けた。



エース「釣りしてんだ」


海斗「へー、それが釣りか…、」


エース「やった事ねェの?」


海斗「うん」


エース「…じゃあ、ほれ」


海斗「え?」




エースは予備の釣り竿を海斗に渡した。




エース「一緒にやろうぜ。丁度暇で仕方なかったんだ」


海斗「あぁ…、でもやり方も知らないし」


エース「俺が教えっからよ! ほら、そこ座れ」




海斗はエースの隣に座り、エースはその間にエサを釣り竿の針に付けた。



エース「これで、海に投げりゃいずれ魚がかかる」


海斗「ふーん…、こんな固いミンチみてェなの食うんだな」


エース「まぁ味はまぁまぁだったな」


海斗(それつまり食ったって事だよな…?)


エース「さぁ、投げろ〜」


海斗「うりゃ、」




釣り竿の先はエースよりは近場だが、海にポチャンと落ちた。



エース「後は来るのを待つ」


海斗「なるほど……。
エースは釣り好きなのか?」


エース「いや、サッチにやって来いって言われてよ
俺がちょっと味見したぐらいで釣りして来いって言うんだぜ?」


海斗「そりゃ味見の量超えてっからじゃないかな」



何かエースの味見って、味見じゃ無さそうだし。

摘み食い…違うな、鷲掴(わしづか)み食いだな、エースの場合。




マルコ「エース」


エース「んぁ?」



マルコが紙を持って、エースを呼んだ。




マルコ「何だよいこれ、」


エース「え?あ…、途中寝ちまって……ペンをガーってやっちまって…、つい」


マルコ「ついじゃねェ、やり直しだよい。来い」


エース「え?!いや今カイトと釣りを…」


マルコ「カイト、こいつ借りてくよい」


海斗「…どうぞ」




オレは満面の笑みで答えました。
裏切り者ォ、とかってどこからか聞こえたが気のせいだ。

だってマルコに断るなオーラが湧き出てたんだもん。
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