異世界の扉

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海斗「…ん……、」



ゆっくりと目を開けた海斗。
上半身を起こし、周りを見る。


見渡すと、日の光が射す場所にいて、ここはどうやら森の中。

場所までは分からないが、白ひげたちと居た場所ではない事だけは分かる。



海斗「!、エース!」



横を見るとすぐ隣にエースがいた。

海斗はエースを揺らし起こした。



エース「ん…んん…、まだ食えるぅ…」


海斗「何の夢見てんだよ!?」


エース「…ふ、ぁ?」



エースはゆっくりと目を開けて大きな欠伸をし、起き上がった。



海斗「…とりあえず、ここがどこか突き止め「カイト!」あ?」


エース「腹減った!」


海斗「…エースさっき寝言で何言ったか知ってる?ねぇ、」


エース「んぎぎー…何すんだよォ」



海斗はエースの両頬をつねっていた。

そんなトークの後、2人はとりあえず散策を始めていた。








エース「ここ一体どこだ?」


海斗「オレが聞きたいっての」


エース「けど普通にいったら、カイトの世界じゃねぇのかよ?」


海斗「んー…」



森…、

そりゃ確かにオレが落ちた橋は森の中にあったけど……。



まだ、信じられな…



海斗「ーー!!」


エース「ん…?」



歩き始めて数十分。
海斗の足が止まった

エースが海斗を見た後、また目線を戻すと、そこには森林ではなく町が広がっていた。




エース「お、町があるじゃねぇかよ」



メシ屋ねェかな〜、とエースは続けて言う

一方海斗は目を見開いていた。



エース「?、カイト…?」



そんな海斗に、エースは声を掛けた。

すると、海斗が口を開いた。



海斗「こ、こ…オレが、住んでいた町…」


エース「!!、本当か!?」



見覚えある景色、
これを間違える筈がない

本当に…、
戻って来たんだ。



海斗「……、」



…でも、何でだろう…

違和感がどこか……?


…それに今になって、胸が締め付けられるように…苦しい……。



海斗はギュッと自分の服を掴んだ。



ポン…



海斗「!」



肩にポン、と叩かれた
海斗はフッとそちらを見る。



エース「行くんだろ?
だったらとっとと行こうぜ、」



エースは、にかっと笑い海斗の手をとって先へと進もうとした。



海斗「…うん、」



海斗も手を握り返して、目指すは自分の住んでいた町…そして家。


この先に待ち受けているモノを知らずに…、2人は先へと進んで行った。



(…あ、エース。オレの上の服着てくれ)

(あ?別に寒くねェぜ)

(そういう意味じゃない!
半裸はマズいって言ってんの!)

(そうなのか?面倒くせェな…、
……お前の服ちっちぇーな)

(悪かったなっ!!)
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