異世界の扉
□02
1ページ/3ページ
海斗「あれ?」
手洗いから出て、エースがいるだろう場所に着いたが肝心のエースがいない。
間違えたのか?
「おい」
海斗「!」
後ろから声をかけられ振り向いた。
そこには知らない人がいた。…まぁ、オレは船員の顔を全員覚えられていないから、もしかしたらオレの知らない船員かもしれない。
けれど、何かこの人見た目的に…悪人…弱い者イジメしてそうな面だ。
「…ここで何してんだ?」
海斗「特に何も…」
あれ、意外にも声は悪そうじゃない?
「…。なら、ちょっと手伝え」
海斗「……何を?」
「なに、ちょっとジッとしてりゃいい」
海斗「・・・・・」
あ、やっぱ悪者だな。
何か嫌な予感しかしないし……。
海斗「……あ」
海斗は男の後ろを指さし、声を出した。
「あ?」
男は何かと振り向いた。
その隙に…、
ダッ!!
「!!!」
海斗は逃走。
男はそれに気づき、素早く海斗を追いかけた。
男は本性を表したかのように声を荒げて海斗を追いかけていた。
パシッ!!
海斗「ッ!!!」
だが、すぐに追いつかれた海斗。
男は海斗の右手首を掴んだ……すると、海斗の右手首から痛みが走った。
「捕まえたぞ小僧…!!」
海斗「痛…ッ!!」
そんな強くは握られてない筈なのに、何故か激痛のように痛い…。
海斗「(あ…)」
もしかして、さっき尻餅ついた時に…手が変な方向に捻れた…?!
「一緒に来てもらうぞ…!」
海斗「ッ…!!」
このままコイツの人質になったら…、
みんなに迷惑が……っ。
?「んだてめェは…?」
「!!!!」
海斗「!!」
男の後ろに誰かいる。
炎の使い手で…、
エース「そいつの手ェ離さねェと…燃やすぞ?」
海斗「エース…!!」
「っ火拳のエースか…!!」
男はナイフを取り出し、海斗を盾に使った。
「こいつがどうなってもいいのか?」
あ、ベタな台詞言ったよこいつ…。
もっと他の事言えよ…、そいつに捕らわれてるオレもオレだけど……。
……そういや、マルコがいつか人質になった時の対処法教えてくれたな…
やってみるか…、
エースいるからそれやったら後は何とかしてくれるだろうし。