妖狐の焔

□38、悲叫び
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ルフィ「ロールゥウウ〜ッ!!!




タッタッタ…!!




ルフィは叫び声を上げながら、船内中を走り回り、一つ一つ部屋を見て回っていた。


…けれど、どんなに探してもロールは居ない。
どんなに叫んでもロールは応えてはくれない。




でも受け入れたくない。
夢なら覚めろと何度も心で想う…。




ロール…、


おれは今‥泣いてんだぞ……泣き虫でも何とでも言っていいから…っ




慰めに来てくれよ‥。

抱きしめてくれよ…っ。




もう一度…名前を呼んでくれよ……ロール…っ。





バンッ!!



『!』


ルフィ「ハァ…ハァ……、」




船内中を走り回った矢先にたどり着いたのは、甲板……。

今この船はとある島に着いたのか、錨が下ろしてあり停泊している。

船の隣には何隻もの海賊船や奪った軍艦が並んでいた…。



ルフィ「ハァ…ハァ…、!」




ルフィは見覚えある2人の姿を見て、すぐに駆け寄った。




ルフィ「フィレス!!レイス!!!」


フィレス「ルフィさん…、」


レイス「……」


ルフィ「な、なぁお前ら!ロール‥どこに居るか知らねェか!?」


フィレス「え…?!」


レイス「…親父から聞いただろ? ロールは「嘘だッ!!」」


ルフィ「‥ハァ…、何でお前らまで、嘘付くんだよ…!!?」


フィレス「ルフィさん…っ、」


ルフィ「なぁフィレス!!
ロールはどこなんだよッ!!? 居るんだろ!?」




ルフィはフィレスの肩を掴み、問いただした。




フィレス「で…、ですから……っ!!」


ルフィ「なぁ!!」




…ス、



ルフィ「!」


レイス「…」




レイスはフィレスからルフィを引き離し、ルフィを自分に向けた。




レイス「…お前は、そんな嘘を俺たちが吐くとでも思ってんのか?オイ」ギッ


ルフィ「っ…!!!」


フィレス「レイスさん…;;」



レイスはルフィを軽く睨み付け、ルフィを黙らせた…。




レイス「それが冗談なら誰も言わねェよ…。だが、これは事実だ」


ルフィ「っ…!! う、そだ…!! ロールは死なねェって言った‥っ」




(ロール:俺が死ぬ訳ねェだろ〜。泣き虫の弟を置いて、)




ルフィ「だか、らっ!!!そんなの嘘だァアア!!!」




ダダダダー!!




ルフィはその場から走り去り、その方向は上陸している島であった…。




フィレス「……、」


レイス「何を言っても…やっぱ無駄みてェだな、」


フィレス「そんな事言わないで下さいよ……、」


レイス「…まぁ、誰かの死なんて、誰も受け入れたくねェ……それが大切な奴なら尚更だ」


フィレス「……」


レイス「…とりあえず今はあいつを何とかしねェとやべェぞ」


フィレス「え…?」


レイス「俺が診た時は死にかけてたんだ…。 いくら治療はしたからってまだ安静にしてなきゃ死ぬぞ」


フィレス「!!」


レイス「ロールの跡は追わせやしねェ。 そんなのあいつは望んじゃいねェだろうしな」


フィレス「……はい、」


レイス「んじゃ…行く「待ってくれ」」


『!』




 
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