妖狐の焔

□35、最終戦
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ロール「ーーてめェは、何も分かっちゃいねェ…」


ティーチ「あ?何がだ、」


ロール「俺より倍、親父のもとにいたてめェは親父の事何も分かっちゃいねェっつってんだ」


ティーチ「おいおい何言ってやがる? 俺だって憧れてたりはしてたんだぜ? だが、もう奴は老いぼれたんだ。直に死ぬ」


ロール「死なねェよ…、俺が居る限り、誰も死なせやしねェ」


ティーチ「ゼハハハ、ロール…。誰も死なせねェ事など不可能な話しだ
いくらてめェでもな、」


ロール「俺が言ってんのは、戦いで死なせたくねェって事だ」


ティーチ「そうか‥。だが親父は無理だ、あれじゃ誰にも助けらんねェだろうな」




ぐ…っ、


ロール「親父なんて軽々しく言ってんじゃねェ。
てめェはもう家族でも何でもねェんだからよ…!!」




ロールは拳を握り締め、それをティーチにぶつける為、半狐になり走り出した。




ティーチ「ゼハハハ、てめェはその姿だと速すぎて厄介だ…。 “黒水”!!」


ロール「っ……!!」




引力のように引き寄せられ、ロールはティーチに捕らえられた。




ティーチ「ゼハハハ‥、死にやがれ!!」



ドンッ!!




ティーチは掴んですぐにロールを地に押しつぶした。




ロール「ッ‥!!」




ティーチから逃れようとするが、握り締める力が強く逃げようにも逃げれない状態となった。




ティーチ「“かまいたち”も大した事ねェな…!!」


ロール「……はっ、だからてめェは軽率過ぎなんだよ」


ティーチ「何…っ?」


ロール「“緑炎”!!」




ボワァアアア!!!



ティーチ「ッ!!? あっつぁあア!!?」


ロール「ぷ…っ、」




ロールは唾を吐き、帽子の砂埃を払いながら立ち上がった。
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