妖狐の焔

□38、悲叫び
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ここはとある島‥。
ルフィの他に、既に上陸している者たちもいる。




ラクヨウ「……おい、いつまで居るつもりだよ?」


ハルタ「ほっといて…」




ラクヨウとハルタもその中の一人である。


ハルタとラクヨウは木を挟んで、背中同士で話していた…。



マリンフォードからここに来るまでも、ハルタは同じ言葉しか言わなくなり、涙もあの日から無くなった…。


もう、涙は枯れた。
悲しみも超えてしまい、殻に閉じこもり状態であった……。




そんなハルタをずっと気にかけるラクヨウ。

ラクヨウも特に悲しみを見せない…。



いや…、ハルタと居る事で、悲しみを心に隠してるだけなのか……。



本当は泣きたいし、叫びたい………それは誰だってそうなのかもしれない。



でもそれは、何をしても叶わない。

どんなに願っても、どんなに悲叫んでも…何も戻っては来ない……。









ルフィ「うわぁああァアアアアア!!!






(ロール:いいか、おれはロール。お前の兄ちゃんなんだぞ)

(ルフィ:ロ…? にー、に?)

(ロール:ロール。分かるか?)

(ルフィ:ロ、ロ…、ロール?)

(ロール:!、そ、そうだ!すげェぞルフィ!!)

(ルフィ:ロール‥ロール!)

(ロール:ししっ!完璧だな!!)

(ルフィ:……ししっ!)





ドカーン!!
ドカーン!!





泣き狂い、泣き叫び、暴れ回った…。



体に巻きつけてある包帯に血が滲む。

拳がどんどん赤くなり、皮が剥ける。

喉が枯れて、時には血を吐きそうになる。

走りっぱなしで足がズキズキし出し、マメが出来る。




だが、たとえ体がボロボロになろうとも…ジンジンと傷が響こうとも、ルフィは暴れ回るのを止めなかった。







エース「すぅ…、ルフィ!!


ルフィ「!!」




そんな事をやっていると、遠くからエースの声が聞こえルフィは振り向いた。
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