妖狐の焔
□37、事実
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トテトテ…、
エース「………」
少し歩いただけで人に会っても可笑しくないのに、誰も居ない廊下。
ルフィ「みんな寝てんのか?」
エース「さぁな…、」
部屋を出て数分、エース達はとある部屋に入った…。
そこだけ、人の気配があったからだ。
ーーガチャ‥、
『!』
エース&ルフィ『!!!!』
その部屋に入ると、白ひげや隊長‥、この船に乗っていた者たちの半分がここにいた。
エース「親、父…ッ!!!」
夢かなんかかと思った。
それでも俺は親父のもとに走り出した。
白ひげ「…エース……、」
エース「良かっ、良かった…、親父…!!」
マルコ「………」
ルフィ「何だおっさん達居たのかよー、ジンベエ早く起こせよ!」
ジンベエ「………」
ジンベエは俯いたままで、何も喋ろうとはしなかった。
ジンベエだけじゃなく、他の者たちも俯いたままであった。
ルフィ「?」
エース「…あれ?親父、怪我もう治ったのか?」
あれだけ傷ついた体。
けれど今は、傷一つ傷ついた形跡すらなかった。
白ひげ「………」
エース「…?」
何も語ろうとしない白ひげ…。
すると…、
ルフィ「なぁおっさん、ロールどこだ?」
『!!!!』
エース「そういや居ねェな…。 他の部屋に居んのか?」
サッチ「………」
イゾウ「………」
ルフィ「…なぁ、何で誰も喋らねェんだよ! まさかロールの怪我酷いのか!?」
マルコ「……」
エース「みんな…?」
サッチ「……ロールは居ねェよ」
『!』
ルフィ「え……?」
マルコ「おいサッチ…、」
サッチ「隠してもいずれバレる…、」
白ひげ「………」
サッチ「ロールはな「サッチ、」!」
白ひげ「俺が話す」
サッチ「……」
エース「親父…?」
ルフィ「なぁ!ロールが居ねェってどういう事だよ!?」
俺たちが待っていた答えは、そんなのじゃなかったのに……。
何で今この場は、夢じゃねェんだよ…?
お願いだ…、
夢なら覚めてくれ……。