総隊長と家族
□57 アデル
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?「お兄ちゃん!;;」
?「バカ!出てくるな!!」
フィン「?」
洞穴の先から、少年より小さい10ぐらいの少女が出て来た。
会話を聞く限り、兄妹のようだ。
?「っ!!メァリに触れたら許さねェぞてめェ!」
サッチ「メァリ…?」
(ハルタ:アデルって人には下に弟と妹がいて、ファイって子と、メァリって言う子がいるんだって)
サッチ「…もしかして、お前がファイか?」
ファイ「っ!! ひ、人違いだ!!!」
焦りながらそっぽを向く少年。
すると‥、
クロード「その人たちは悪い人じゃないから大丈夫ですよ、」
フィン「……ん?」
サッチ「!、ってお前!」
入口方面から男性の声が聞こえて来た。
振り向くと、サッチが前に知り合いとなった人物…クロードだった。
クロードは帽子とサングラスを取った。
ファイ「クロード…、」
メァリ「クロォ…!!」
クロード「‥失礼、そろそろお離しに…」
エース「ん?あ、悪ィ…」
エースはファイを離した。
メァリはクロードの後ろに隠れ、ファイはクロードの横に。
サッチ「お前ら…一体、」
クロード「………」
フィン「?…」
*
*
洞穴の奥に進むと、少し広い場所に出る。
そこは行き止まりで、食材やら何やらがある袋が積んである。
フィン達はそこに案内され、それぞれ座り込んだり立ったまま岩に背を預けたり。
サッチ「お前ら、何でこんな所に……」
メァリ「……」
ファイ「あいつらに襲われそうになったんだ…!!」
エース「あいつら…?」
ファイ「アデルの名を語るあいつらにだよ!!」
『!!!!』
クロード「………」
サッチ「…あいつらやっぱ、偽物なのか?」
クロード「……ええ…。
私はアデレイド家に仕える者。 アデル様が帰って来たと思ったが、人違いだと城の者全員気づきました」
エース「確信でもあったのか?」
クロード「………、
それを話す前に1つ良いですか?」
サッチ「あ?」
クロード「…そちらの方、」
クロードはそう言って、その人物を見た。
フィン「ん?」
エース「フィンがどうかしたのか?」
クロード「……出身はどちらに…?」
サッチ「?、出身?」
フィン「何それ?」
エース「まぁ、生まれた場所?」
フィン「んぅ? わかんね」
クロード「!!」
サッチ「まぁ、色々あってな。 …それが何だってんだ?」
クロード「………。
…アデレイド家の人間は金髪に、海の様な蒼と、その中に森の様な翠色の目をしています」
サッチ「……え…?」
クロード「昨日お会いした時、ゼウス様の若い頃を見たと思いました……」
エース「ちょっ、まさか…!?」
フィン「ん…?」
クロード「あなた様こそがアデル様で在られるのでは、とーー」
クロードはフィンの前で跪いたーー。