総隊長と家族

□57 アデル
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?「お兄ちゃん!;;」


?「バカ!出てくるな!!」


フィン「?」




洞穴の先から、少年より小さい10ぐらいの少女が出て来た。

会話を聞く限り、兄妹のようだ。




?「っ!!メァリに触れたら許さねェぞてめェ!」


サッチ「メァリ…?」




(ハルタ:アデルって人には下に弟と妹がいて、ファイって子と、メァリって言う子がいるんだって)




サッチ「…もしかして、お前がファイか?」


ファイ「っ!! ひ、人違いだ!!!」



焦りながらそっぽを向く少年。

すると‥、



クロード「その人たちは悪い人じゃないから大丈夫ですよ、」


フィン「……ん?」


サッチ「!、ってお前!」




入口方面から男性の声が聞こえて来た。

振り向くと、サッチが前に知り合いとなった人物…クロードだった。


クロードは帽子とサングラスを取った。




ファイ「クロード…、」


メァリ「クロォ…!!」



クロード「‥失礼、そろそろお離しに…」


エース「ん?あ、悪ィ…」




エースはファイを離した。

メァリはクロードの後ろに隠れ、ファイはクロードの横に。




サッチ「お前ら…一体、」


クロード「………」


フィン「?…」









洞穴の奥に進むと、少し広い場所に出る。

そこは行き止まりで、食材やら何やらがある袋が積んである。




フィン達はそこに案内され、それぞれ座り込んだり立ったまま岩に背を預けたり。




サッチ「お前ら、何でこんな所に……」


メァリ「……」


ファイ「あいつらに襲われそうになったんだ…!!」


エース「あいつら…?」


ファイ「アデルの名を語るあいつらにだよ!!」


『!!!!』


クロード「………」


サッチ「…あいつらやっぱ、偽物なのか?」


クロード「……ええ…。
私はアデレイド家に仕える者。 アデル様が帰って来たと思ったが、人違いだと城の者全員気づきました」


エース「確信でもあったのか?」


クロード「………、
それを話す前に1つ良いですか?」


サッチ「あ?」


クロード「…そちらの方、」




クロードはそう言って、その人物を見た。




フィン「ん?」


エース「フィンがどうかしたのか?」


クロード「……出身はどちらに…?」


サッチ「?、出身?」


フィン「何それ?」


エース「まぁ、生まれた場所?」


フィン「んぅ? わかんね」


クロード「!!」


サッチ「まぁ、色々あってな。 …それが何だってんだ?」


クロード「………。
…アデレイド家の人間は金髪に、海の様な蒼と、その中に森の様な翠色の目をしています」


サッチ「……え…?」


クロード「昨日お会いした時、ゼウス様の若い頃を見たと思いました……」


エース「ちょっ、まさか…!?」


フィン「ん…?」









クロード「あなた様こそがアデル様で在られるのでは、とーー」




クロードはフィンの前で跪いたーー。
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