妖狐の焔
□19、動き出す
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レイス「連絡先なんて俺の使えばいいだろ?」
ロール「いや、電伝虫あっても番号が前と変わってるし、」
レイス「あ?そうなのか?」
ロール「いやぁ、電伝虫の受話器を昔壊しちゃって〜。番号変わったんだよな」
あの後親父にぶん殴られて壁が4つぐらい壊れたな〜……と思い出に浸るロール。
それに唖然するしかないフィレスとレイスだった。
レイス「ハァ……、」
ロール「なぁレイス、」
レイス「あ?」
ロール「ベッド出て筋トレしていいか?」
レイス「メス投げられたいか?」
ロール「怖い事あっさり言うなよ!?」
レイス「なら大人しくしてろ、」
ロール「…じゃあ町に行ってみたい」
レイス「……」ゴソゴソ
ロール「いや悪かった、悪かったからメスしまって下さいッ!!」
フィレス「;;」
この先が思いやられそうだなぁと思うフィレスであった‥。
*
*
ー数日後ー
レイス「……オヤジ、」
アストン「何じゃ、今忙しい所だぞ」
レイス「なら耳だけ傾けてろ。 …また俺は家を空けようと思う、」
アストン「……また海賊に戻る気か」
レイス「‥悪ィかよ。
もう体治っただろ?」
アストン「わしがいつ体を壊した。 全く、海賊など……誰に似たんだか、」
レイス「はっ、そりゃおふくろに言うんだな、」
レイスはチラッと部屋にある写真を見た‥。
アストン「………、」
その後レイスが部屋を出ようとした所‥、
アストン「………レイス」
レイス「‥あ?」
アストン「ロール君に注意を払えよ、」
レイス「?………へいへい」
レイスはそう言って部屋を出て行った。
ったく…。
実の息子より患者が大事かよ、
……俺はこの時、オヤジが言ったのはロールの怪我の事だと思っていた‥。
*
*
ロール「!!、レイスも来てくれるのか!」
ロールは目をキラキラ輝かせながら言っていた。
もう怪我は歩ける所まで回復したらしい。
レイス「まぁ、フィレスだけじゃお前の行動を支えられそうにないからな」
フィレス(ごもっともです…;;)
ロール「大丈〜夫!」
レイス「そういう時が一番大丈夫じゃねェだろ、」
ロール「レイスが冷たくなった‥、」
レイス「冷たかったら死んでっから、」
ロール「陰険‥、」
レイス「ん?珍しく難しい言葉放てたな、偉いぞ」
ロール「ん?そうか?」
さっきまでシュンとしていたロールの機嫌が一気に上がっていた。
フィレス「…;;」
あれ‥?いいのかな…;;
ちょっと疑問点があるフィレスでした。
3人はその後、島を出る為に港に行きましたとさ
その様子を窓から溜め息をつきながら、でもどこか微笑ましい顔のアストンが覗いていた事は知らずに‥。