妖狐の焔

□14、想い
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あの時、何で助けられなかったんだろう‥。

何で自分の部下の事なのに、思惑に気付かなかったんだろう‥。






何て自分は……無力なんだろう‥。




エース「!!‥、」



朝。俺は目が覚めた後、昨日の事を思い出し即座に上半身を起こした。

いつの間にか、気絶してたんだ‥。


……あの昨夜の事、現実だったのかな‥?

もしかしたら、夢って事も……


ーーガチャ‥、



マルコ「‥起きてたかよい」


エース「……マルコ‥、」


マルコ「…ロールじゃなくてガッカリかよい?」


エース「!!」



………あぁ。
やっぱ現実だったんだ‥



エース「………サッチは‥?」


マルコ「…まだ寝てるよい」


エース「!、無事だったのか!?」


マルコ「ああ‥、怪我も特になかったみてェだからねい」


エース「え‥?」




あれ‥?
服に斬られた後や、血がついてたと思ったのに‥


ーー見間違いか‥?




マルコ「エース、」


エース「あ、あ?」




マルコは俺に何かを投げた。
いきなりだったけど何とか受け取れた。

見てみると、白い紙‥のようだが焦げていて、今にも消えそうだ。


ってこれって‥!!




エース「ビブルカード‥?」


マルコ「ロールのだよい、」


エース「!!!」




ロールのビブルカード‥。

あれ‥?それじゃあ、




エース「ロールはまだ、生きてるのか‥?」


マルコ「ああ‥。でもその様子じゃ、いつ消えてもおかしくないよい」


エース「……フィレスは!?」


マルコ「‥残念ながら、フィレスは持ってなくてねい」


エース「………、」


マルコ「まぁ、ロールが無事ならフィレスも無事だろい‥」


エース「‥そうだな、」


マルコ「………」


エース「……?、なんだよ?」



マルコがジッと俺を見てくる。

何か言いたそうだったから聞いてみたんだ。




マルコ「……変な事は考えるなよい、」


エース「………何が‥?」


マルコ「ビブルカードはお前に渡しとくが、変な事は考えるなって言ってんだよい」


エース「………」




その後、マルコは部屋を出てっちまった‥。



マルコは本当鋭い奴だ。

俺の考えてる事はお見通しって感じぐらいに‥。




でも悪ィ‥。
これは俺の隊で起きた事なんだ。

何より、兄貴や部下が危ねェ状態なのに黙ってられっかよ‥!!



エースはビブルカードをポッケに入れ、準備をし始めた。
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