妖狐の灯
□29、新たな手配書
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ー白ひげの部屋ー
部屋には白ひげを含めた 15人の隊長たちがいた。
非常に静かで緊迫した雰囲気…。
いつもはバカ騒ぎをしているサッチやラクヨウまでもが静かに何かを思いつめた顔をしていた。
そんな時‥、
ーーキィ‥、
ロール「遅れましたぁ……、」
どこの学校で遅刻して、そろりと入って来た生徒だ……いや、実際遅刻したんだけどな。
だがその様子に誰も声を掛けず‥、
『………、』
ロール(……え、何この重い空気‥;)
ただ沈黙が流れているだけであった。
すると後ろからフィレスが来た。
フィレス「遅れてすいません;」
白ひげ「構わねェ‥。中に入れ、2人共」
フィレス「あ、はい」
ロール(な、何これ……誰か普通に接してくれる奴いねェのか;)
そう思いながらロールは中に入り、フィレスも中へと入って行った。
こんな空気なので、さすがのロールも白ひげの前で慣れない正座をするのだった。
白ひげ「ーーロール、」
ロール「は、はい?」
白ひげ「今知ってる自分の懸賞金額を言ってみろ、」
ロール「へ?あ……っと、確か‥6‥いや、7億‥2000万、だったかな?」
白ひげ「ああ。」
そしたらまた何故か沈黙になった。
あ、あの、沈黙されると逆に怖いっつーか…。
お願いだからいつも通りに接して下さい;
すると、マルコが一枚の紙をロールに差し出した。
それは‥、
WANTED
DEAD OR ALIVE
モンキー・D・ロール
You like give it the
money【好きなだけ金をやる】
ロール「………、」
白ひげ「今朝来た新聞に入っててな‥、」
マルコ「海軍や金額目当ての輩は全力でお前に襲いかかってくるだろうよい」
ビスタ「しかも、海賊でも捕まえても良いようだ……、」
ロール「………ふーん‥、で?」
『!!!?』
サッチ「で、って‥;」
ロール「親父、そこ本題じゃァないでしょ?」
白ひげ「!…」
ロール「俺の懸賞金が、いつかそうなるんじゃねェかって事くらい、親父なら分かってたんだろ?」
ロールは懸賞金は本題ではなく、ここに呼んだのは別の事だと言う…。
それに対し、白ひげはフッと笑い、その後大きく笑い出していた。
白ひげ「ーー成長してねェと思ったが、随分生意気になったなロール、」
ロール「にっ、褒め言葉として受け取って置く、」
白ひげ「グラララ…、今日呼び出したのは他でもねェ。ロール、」
ロール「んぁ?」
白ひげ「お前を2番隊隊長から除名する」
『!!!!?』
ロール「………、」
サッチ「じょ‥除名って…」
ラクヨウ「マジかよ……、」
マルコ「………、」
ロール「……そうか、」
フォッサ「ロ、ロール…、」
ロール「ん…まぁ別にいいさ、」
親父の船を降ろされるより、ずっとマシだーー。
ロールは立ち上がり、部屋を出ようとした。