妖狐の灯

□28、相棒
3ページ/3ページ



プシュー……、



何かが飛んで来て、海兵たちはざわついていた。

そこに2つのシルエットが見えて来た。



ロール「ーーあ〜あ、この方法面白いけど、もうちっと着地をどうにかしてくれねェかなァ」


フィレス「面白くないですよぉ……、」



「だ、誰だ貴様らは!!?」



海兵の1人が声を上げていた。
すると、煙は晴れ、その姿が露(あら)わとなった



ロール「お、結構人数いるんだな」


フィレス「…」



スッ‥!
カチャカチャ‥ッ!!



ロールは半狐となり、フィレスは銃二丁を構えた。



「か、“かまいたち”!!」


「う、狼狽(うろた)えるな!“かまいたち”と名もない手下の2人だけだ !!こっちはS」ドガッ!


フィレス「!」



ドサッ‥、
ーースタ‥、



何かを言い出していた海兵。
だがその者は急に倒れた

その目の前には、いつの間にか移動していたロールの姿があった。



ロール「海兵、そりゃちっと訂正が必要だな」


『!!!?』


ロール「こいつの名はフィレス。手下じゃなくて、俺の“相棒”だ」


フィレス「ーーえ‥?」


「なっ!!?」


「相棒だと‥!!?」


「そんな情報、初めて聞いたぞ!!?」


「は……はっ!どうせハったりに決まってる!!」


ロール「そうか‥。
ーーおいフィレス!お前の実力、こいつらに見せてやれっ!!」


フィレス「ぇえ‥っ!?
そ、そこまでの実力なんてある訳「これは隊長命令だ、」え;」


ロール「んな遠慮ばっかしてちゃ、敵に狙われまくってる俺の背中は守れねェぜ?」


フィレス「!」



ロールは正面を向いたままで、そう言った。

そんなロールに、不意打ちをしようとする輩が、数名程いた…。


その時‥、




バンバンッバンッ!



『!!!!』



ーードサ‥ドサドサ…、



フィレス「…」



海兵は撃たれ、どんどん倒れて行った。

フィレスはトテトテと歩き出し、ロールの背中に自分の背中を向けた。



ロール「にっ‥!!」


「き、貴様!!やりやがったな!!!」


「ただじゃ置かないぞ海賊!!」


ロール「なんとでも言えよ、大体最初に行っただろ?」




こいつは俺の相棒だ、ってな。




ーードカーン!!!



暴れ回る2人の海賊。
背中合わせで戦う2人の息は、2年前より遥かにピッタリであった…。


そんな情報が世界に流れるのは、数日後の事であるーー。
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ